Claude Duet・dots・Grok Bot・Museの違い 日本で使えるのは?

Claude Duet・dots・Grok Bot・Museのアプリアイコンと「AIエージェント4つを比較」

Anthropicは米国時間2026年10月21日(日本時間22日4時ごろ)、先回りして動くAIエージェントのアプリ「Claude Duet」を、米国で先に試験公開しました。これで、OpenAIの「dots」、SpaceXSI(旧xAI)の「Grok Bot」、Metaの「Muse」と合わせて、クラウドの専用のコンピューターで動き続け、メッセージで仕事を頼める「常駐型」のエージェントが4つそろいました。2026年10月23日時点の公式情報をもとに、4つのできること、使える端末、料金、日本で使えるかを比べます。

この記事の要点

  • Claude Duetは、Claudeが自分から「対応が必要なこと」を知らせ、頼んだ仕事を進めるアプリです。毎朝のまとめ、受信箱と予定の確認、請求の催促や給与計算の準備など、専門職や小さな会社の経営者の仕事に向けて作られています。
  • 4つとも、クラウドの専用のコンピューター(仮想マシン)とブラウザーで動き、手元の端末を閉じても作業を続けます。メールの送信や支払いのような大事な操作の前には、利用者の承認を求めます。
  • 違いが大きいのは入口です。Claude DuetはClaudeの、dotsはChatGPTの契約とメモリーを引き継ぎます。Grok Botは役割ごとに何体ものBotを作れ、Museは無料で始められて生活の用事にも強い作りです。
  • 料金は、Claude DuetがClaudeのPro(月20ドル)とMax(月100ドル〜)、dotsがChatGPTのPro(月100ドル〜)とBusiness Premium、Grok BotがThe X SubscriptionのPremium(月30ドル)以上など、Museは無料で使え、有料のPower(月20ドル)とMaximum(月100ドル)があります。
  • 日本で使えるかは分かれます。Claude Duetは米国のみ、Museは米国とカナダのみです。dotsのProプランは、日本も対象に入る地域で順に提供されています。Grok Botは、提供国の一覧が公式には示されていません。
目次

結論:目的別の選び方

4つは、どれも「チャットで質問に答える」AIではなく、アプリやWebサイトで作業を最後まで進める点で共通しています。選ぶときの一番の目安は、ふだん使っているAIの契約と、日本で使えるかどうかです。

やりたいこと向いているもの
Claudeの契約で仕事を任せたいClaude Duet。メモリー・スキル・つないだアプリをClaudeから引き継ぎ、毎朝のまとめから請求や給与の準備までを任せられます。ただし今は米国のPro・Maxの利用者のみです。
ChatGPTを中心に、SlackやTeamsでも頼みたいdots。ChatGPTのメモリーを引き継ぎ、ChatGPT・Slack・Teamsのどこからでも同じdotに話しかけられます。
役割ごとに何体も動かしたい・Xと連携したいGrok Bot。営業・経理などの役割ごとにBotを作り、グループチャットで分担させられます。X Chatや@botのタグ付けからも頼めます。
WindowsやLinuxのデスクトップアプリで使いたいGrok Bot。デスクトップアプリがmacOS・Windows・Linuxにそろっています。
まず無料で試したい・生活の用事も任せたいMuse。無料で使え、メール、予約、買い物から長い目標の計画まで頼めます。WhatsAppからも話しかけられます。ただし今は米国とカナダのみです。

Claude Duetとは:Claudeが先回りして知らせるアプリ

Claude Duetは、Anthropicが米国時間2026年10月21日に試験公開(リサーチプレビュー)した新しいアプリです。Claude Opus 5.5をもとに作られ、「何が利用者の対応を必要としていて、何は待てるか」を自分で判断することを売りにしています。想定する利用者は、抱えている仕事が多い専門職や小さな会社の経営者です。

毎朝、つないだアプリの中から大事なことを短くまとめて届け、日中は数時間おきにアカウントを確認して、対応が必要なときだけメッセージを送ります。会議の日程調整からダッシュボードづくり、売上や財務の見通しづくり、Webアプリづくりまで頼めます。Claude Marketplaceにある6,000以上のコネクターやプラグインを使い、Gmail、Slack、QuickBooks、Stripe、Gusto、Docusign、HubSpot、Shopifyなどで作業します。

メッセージの送信、支払い、書類への署名、削除の前には、何をするかを見せて承認を待ちます。証券の売買や口座間の送金は、承認があってもしません。買い物はStripeの「Link」やShopifyの「Shop Pay」で支払い、本物のカード番号は渡しません。今はClaudeのいつものアプリとは別のアプリで、iOS・Androidの単独のアプリとclaude.aiで使えます。発表の詳しい内容はClaude、先回りして動く新アプリ「Claude Duet」を試験公開でまとめています。

dotsとは:ChatGPTの中で動き続ける「自分のdot」

dotsは、OpenAIが米国時間2026年9月29日に発表した常駐型のエージェントです。GPT-6 Astraで動き、自分専用のクラウドのコンピューターを持ちます。目標を伝えると、会話の合間にも作業を進め、結果やあなたの判断が必要なことを持ち帰ります。まずは1人目の「自分のdot」に名前をつけて育てる形で、今後は複数のdotがチームで働く形を目指すとしています。

話しかける場所は、ChatGPTのデスクトップ・Web・モバイルアプリと、Slack、Teamsです。音声通話もできます。プラグインを通じて4,000以上のアプリとつながります。最初の設定はChatGPTのデスクトップアプリかパソコンのブラウザーで行い、その後はモバイルアプリからも話しかけられます。dotsとの違いはGrok Botとdotsの違いは?Claude Code・Codexとも比較でも詳しく比べています。

Grok Botとは:役割ごとに作れるAIのチームメイト

Grok Botは、SpaceXSIが2026年8月11日にベータとして公開したサービスです。名前と担当を決めたBotに、同僚へ話すようにメッセージで仕事を頼みます。Botはアカウントごとに1台のクラウドのコンピューターを共有し、ブラウザー、ファイル、ログインを受け渡しながら並行して働きます。何体ものBotをグループチャットに入れ、分担させることもできます。

デスクトップアプリはmacOS・Windows・Linuxに、モバイルアプリはiOS(iPadでも動作)とAndroidにあります。10月22日からはXのチャット(X Chat)からもBotに頼めるようになりました(Grok BotがXのチャットに登場 DMから直接頼める、使う前の注意点)。一度見せた作業を「スキル」にし、「ルーティン」で定期的に実行することもできます。

Museとは:Metaの「誰でも使える」個人向けエージェント

Museは、Metaが米国時間2026年9月8日に公開した個人向けのAIエージェントです。Metaの最新のモデル「Muse Spark」で動き、専用の安全なクラウドのコンピューター「Muse Secure VM」の上で働きます。同じマシンには見張り役の別のエージェント「Sentinel」がいて、Museの操作がインターネットに出る前に確かめます。

メールの送信や旅行の予約といった用事から、車を高く売る、請求額を下げるといった交渉、長い目標の計画づくりまで頼めます。人と同じようにメッセージで話しかける作りで、Museのアプリのほか、WhatsAppからも使えます。小さな会社向けには「Muse for Small Business」としてスキルやコネクターが加わり、Shopify、Stripe、QuickBooks、Slack、Notionなどや、FacebookとInstagramのビジネスアカウントとつなげられます。更新の流れはMuseの最新アップデート・更新履歴でまとめています。

4つの比較表:提供元・できること・料金

公式の発表、製品ページ、ヘルプに書かれていることだけを並べました。公式に書かれていない項目は「公式に明記なし」としています。

項目Claude DuetdotsGrok BotMuse
提供元AnthropicOpenAISpaceXSI(旧xAI)Meta
提供開始2026年10月21日(米国時間、試験公開)2026年9月29日(米国時間、順次提供)2026年8月11日(ベータ)2026年9月8日(米国時間)
もとになるモデルClaude Opus 5.5GPT-6 Astra公式に明記なしMuse Spark
動く場所自分のブラウザーを持つ仮想マシンdotごとのクラウドのコンピューターアカウントごとに1台のクラウドのコンピューター(Bot全員で共有)Muse Secure VM(見張り役のSentinelつき)
主な用途毎朝のまとめ、受信箱と予定の確認、請求・給与・契約の準備、資料やダッシュボードづくり目標を任せ、会話の合間にも作業を進める。Codexの作業を振ることも役割ごとのBotにアプリやサイトの作業を任せる。複数のBotで分担メール、予約、買い物、交渉、長い目標の計画。小さな会社向けのスキルも
エージェントの数1つのスレッドでやりとりまず1人。複数は今後対応予定役割ごとに複数作れる公式に明記なし
アプリ連携Claude Marketplaceの6,000以上のコネクター・プラグインプラグインで4,000以上のアプリコネクター(プラグイン)と画面の操作コネクター(Shopify、Stripe、Slack、Notionなど)
支払いStripeのLink、ShopifyのShop Pay公式に明記なし公式に明記なしStripeのLink(Shop Payは今後対応)
承認送信・支払い・署名・削除の前に承認。証券の売買と口座間の送金は不可自分で進めてよい範囲を利用者が決める送信・公開・削除などの前に止める決まりを作れるメールの送信や購入の前に確認。すべての操作の記録を見られる
項目Claude DuetdotsGrok BotMuse
スマートフォンiOS・Androidの単独のアプリChatGPTのモバイルアプリiOS(iPadでも動作)・AndroidiOS・Android
パソコンWeb(claude.ai)ChatGPTのデスクトップアプリ・WebmacOS・Windows・LinuxのデスクトップアプリMacアプリ、Web(muse.ai)
ほかの入口公式に明記なし(今はClaudeのアプリとは別のアプリ)Slack、TeamsX Chat、Xでの@botのタグ付けWhatsApp。AIグラスは今後対応
料金ClaudeのPro(月20ドル、年払いは月17ドル)とMax(月100ドル〜)に含まれるChatGPTのPro(月100・200・500ドル)とBusiness Premiumに含まれる。最初のdotは追加料金なしThe X SubscriptionのPremium(月30ドル)・Super(月100ドル)・Ultra(月200ドル)、Cursorの有料個人プラン・Teams、SuperGrok各プランなど無料(週ごとの上限あり)。Power(月20ドル)、Maximum(月100ドル)
利用量の数え方Claudeのほかの機能と同じ上限を使う。裏での確認も数えるdotとの会話は上限に数えない。dotが始めたCodexなどの作業は数えるGrokやCursorと共通の週ごとの利用枠を使う週ごとの利用枠。追加の購入もできる
提供地域米国のProとMaxの利用者(ウェイトリスト制)Proは欧州経済領域・スイス・英国を除く地域(18歳以上)。Business PremiumはChatGPTの提供地域提供国の一覧は公式に明記なし米国とカナダ(18歳以上)
日本で使えるか使えない(時期は未発表)Proは対象地域に入る(順次提供)公式に明記なし使えない(時期は未発表)

料金は米ドル・税別の月額です。Claude Duetは試験公開の間の扱いで、TeamとEnterpriseのプランはまだ対象外です。dotsのEnterprise(EduとHealthcareを含む)は、管理者が有効にしたときに試せるベータです。

どんな人にどれが向くか

Claude Duet:Claudeを仕事で使う小さな会社の経営者

すでにClaudeのProやMaxを契約していて、受信箱、予定、請求、給与など、日々の細かな仕事に追われている人に向きます。Claudeのメモリーやつないだアプリを引き継ぐため、設定はほとんど要りません。自分から「今日対応が必要なこと」を知らせてくれる作りが特徴です。ただし今は米国の利用者だけで、裏での確認もプランの利用上限を使います。

dots:ChatGPTが仕事の中心で、チャットツールも使う人

ChatGPTのProかBusiness Premiumを使っていて、SlackやTeamsで仕事をしている人に向きます。1人のdotが、ChatGPT・Slack・Teamsをまたいで文脈を保ちます。dotとの会話がChatGPTの利用上限に数えられない点も、使い方によっては有利です。月100ドルからと、4つの中では入口の料金が高めです。

Grok Bot:役割を分けて何体も動かしたい人・Xをよく使う人

営業、リサーチ、経理など、仕事の種類ごとにBotを分けて、並行して進めたい人に向きます。Windows・Linuxのデスクトップアプリがあり、X ChatやXの投稿からも頼めます。Botはすべて1台のコンピューターとログインを共有するため、Botを分けても安全上の区切りにはならない点に注意が必要です。

Muse:まず無料で試したい人・暮らしの用事も任せたい人

仕事だけでなく、買い物、旅行、家計、運動の計画など、生活の用事も任せたい人に向きます。無料で始められ、WhatsAppから話しかけられるのも手軽です。小さな会社向けには、FacebookやInstagram、Meta広告とまとめてつなげる機能もあります。ただし今は米国とカナダの18歳以上だけが対象です。

日本で使えるか

2026年10月23日時点で、日本からはっきり使えると公式に読み取れるのは、dotsのProプランです。OpenAIのヘルプは、Proでの提供地域を「欧州経済領域・スイス・英国を除く市場の18歳以上」としていて、日本は除外されていません。ただし順に広げているため、アカウントに届くまで数日かかることがあります。

Claude Duetは、米国のProとMaxの利用者から始めると発表しています。日本でいつ使えるようになるかは書かれていません。Museは、Metaが「米国とカナダの18歳以上」が対象と案内していて、ほかの市場は「時期は今のところ伝えられない」としています。

Grok Botは、提供国の一覧が公式には示されていません。アプリの表示言語は選べ、デスクトップ版では20以上の言語から選べます。料金や使えるプランはGrokの最新アップデート・更新履歴でも追っています。

任せる前に確かめたいこと

常駐型のエージェントは、ログインしたアプリやサイトで作業を続けます。便利な反面、取り消せない操作をどこまで任せるかを先に決めておくことが大切です。

  1. 送信、公開、削除、支払いは、承認してから実行する設定にします。4つとも、大事な操作の前に承認を求める仕組みを持っています。
  2. つなぐアプリは、必要なものだけにします。Claude DuetとMuseは、つないだアプリをいつでも外せるとしています。
  3. ログインの情報をどう扱うかを確かめます。Claude DuetとMuseは、パスワードをエージェント自身が見ない作りにしていて、どちらも1Passwordへの対応を予定しています(AIエージェントのセキュリティ、1Password新機能)。
  4. Grok Botでは、同じアカウントのBotがファイルとログインを共有します。特定のBotだけに渡したい情報は置かないようにします。
  5. 利用量を見ておきます。Claude Duetは裏での確認もプランの上限に数え、大きな仕事ほど多く使います。

まとめ

Claude Duetの登場で、Anthropic、OpenAI、SpaceXSI、Metaの4社が、クラウドで動き続ける個人向けのエージェントを出そろえました。Claudeの契約で仕事を任せたいならClaude Duet、ChatGPTとSlack・Teams中心ならdots、役割ごとに何体も動かしたいならGrok Bot、無料で暮らしの用事から試したいならMuseが合います。ただしClaude DuetとMuseは今のところ日本では使えません。日本での提供や料金は変わりやすいため、使う前に各社の最新の案内を確かめましょう。

2026年10月23日時点の公式情報をもとにしています。日付のない資料は、同日に内容を確認したものです。

出典

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