この記事の要点
- ChatGPTはブラウザ拡張機能で、Chromeなどのログイン済みのサイトを読み、操作できます。初期設定では新しいサイトを使う前に毎回確認を求めます。
- OpenAIのdotsは、Codexに作業を振り、既存のスレッドを続けられるようになりました。
- Google Cloudの「Gemini agent」はクラウドで動き、ノートPCを閉じても数時間〜数日の作業を続けます。チームの一員として独自のメールアドレスを持つ「coworker agent」も作れます。
- Claude Dashboardsは、BigQueryやSnowflake、Salesforceなどのデータから最新の状態に保たれるダッシュボードを作ります。有料プランでベータ提供中です。
- ログイン済みのサイトをAIに任せるときは、許可するサイトを絞り、機密情報を扱う作業は人が確認しながら進めます。
何が出たか(一覧)
| サービス | できること | 提供範囲(公式情報) |
|---|---|---|
| ChatGPT ブラウザ拡張 | Chrome・Edge・Brave・Opera・Vivaldiで、開いているタブを読み、ログイン済みのサイトを操作 | ChatGPTデスクトップアプリから設定。提供はロールアウト状況やワークスペースの設定による |
| dots(ChatGPT) | Codexに作業を振り、既存のスレッドを続ける | ProとBusiness Premiumの一部利用者(Enterpriseはベータ) |
| Gemini agent(Google Cloud) | 質問への回答、知識作業、画像・メディア作成、コードの作成と実行を1つのエージェントで。クラウドで常駐 | Google Cloudの企業向け(Gemini Enterprise) |
| Claude Dashboards | データ基盤やCRMにつなぎ、最新の状態に保たれるダッシュボードを作成 | 有料プランでベータ |
| Claude Motion | レポートやグラフを短いアニメーションにしてMP4で書き出す | Team・Enterpriseでベータ |

ブラウザを操作するAI:ChatGPT×Chrome
OpenAIは10月16日、ChatGPTがChromeのタブを使って回答し、作業を進められるようにしたと発表しました。ヘルプによると、ChatGPTのブラウザ拡張機能を入れると、LinkedIn、Salesforce、Gmail、社内ツールなど、すでにログインしているサイトを読んだり操作したりできます。
- サイドチャット:見ているページの横にChatGPTを開き、ページについて質問できる(Chrome・Edge・Brave・Vivaldi)
- タブのメンション:開いているタブをデスクトップアプリの会話に取り込む
- ブラウザの操作:「@Chrome」のように指定して、ログイン済みのサイトで作業させる
サイトの利用は、初期設定では新しいサイトごとに確認を求めます。「一度だけ許可」「このサイトを許可」「すべてのサイトを許可」「拒否」から選べ、許可リストとブロックリストで管理できます。公式ヘルプは「すべてのサイトを許可」とブラウザ履歴へのアクセスを「リスクが高い」としています。
出典:ChatGPT Learn「Browser extension」

常駐するエージェント:dotsとGemini agent
dots
OpenAIによると、dotはCodexで作業を始め、既存のスレッドを続けられるようになりました。ChatGPTの会話、Codexのスレッド、自動処理を参照して動きます(出典:ChatGPT公式のX投稿)。ChatGPTのリリースノートによると、dotsは18歳以上のProとBusiness Premiumの対象利用者に順次提供され、Enterpriseは初期設定オフのベータです(出典:ChatGPT release notes)。

Gemini agent
Google Cloudは「Gemini at Work 2026」で、仕事のための単一のエージェント「Gemini agent」を発表しました。主な特徴は次のとおりです。
- クラウドで動き、ノートPCを閉じても数時間〜数日かかる作業を続ける
- Gmail、ドライブ、ドキュメント、スライド、スプレッドシート、Chat、カレンダーの中で直接動く
- チームの一員として、独自のアカウントとメールアドレスを持つ「coworker agent」を作れる。coworker agentは共有されたものだけを見る
- Geminiのモデルに加え、AnthropicのClaudeのモデルからも、作業に合うものを選んで使う
- プロジェクトごとに支出の上限を設定でき、上限に達するとエージェントが止まる
出典:Google Cloud Blog「Gemini at Work 2026: Introducing Gemini agent」(2026年10月8日)

データを可視化する:Claude Dashboards
Anthropicによると、Claude Dashboardsは、Amazon Redshift、BigQuery、ClickHouse、Databricks、Snowflakeなどのデータ基盤や、SalesforceなどのCRMにつなぎ、自然な文章で質問するとダッシュボードを作り、データの変化に合わせて更新します。各グラフの背後のクエリを確認でき、最終更新の時刻も表示されます。
同時に、Claude Docs・Slides・Designはベータを終え、Freeを含むすべてのプランで使えるようになりました。Enterpriseでは、DashboardsとMotionは初期設定でオフで、管理者が「Organization settings > Artifacts」で有効にします。
出典:Claude「Build live dashboards and animate explainers with Claude」

ログイン済みのサイトを任せるときの安全面の注意
- AIに使わせるサイトを許可リストで限定し、「すべてのサイトを許可」は選ばない
- 広告管理画面、決済、CMSの公開操作など、取り消せない操作は人が最後に確認する
- ページの中身は信頼できない情報として扱う(ページに埋め込まれた指示にAIが従うおそれがある)
- ブラウザ履歴へのアクセスは、必要な作業のときだけ許可する
- エージェント専用のアカウントや権限を用意し、個人の管理者権限を渡さない
- 会社の管理者設定(ワークスペースのポリシー)を確認してから導入する

用途別のおすすめ
| やりたいこと | 向いているもの |
|---|---|
| 競合サイトや自社の管理画面を見ながら調べものをする | ChatGPTのサイドチャット・タブのメンション |
| CRMやSaaSへの定型入力を任せる | ChatGPTのブラウザ操作(許可サイトを限定して) |
| Google Workspaceでの資料作成や日程調整を任せる | Gemini agent |
| 広告やアクセスの数字を、常に最新のダッシュボードで見る | Claude Dashboards |
| 報告の内容を短い説明動画にする | Claude Motion |
なお、OpenAIは10月16日に音声モデル「GPT-Live-1.1」を発表し、ChatGPT、Codex、dotsの音声機能に日本語を含む新しい声を追加しています(出典:OpenAI公式のX投稿)。AI検索への対応の基本はGoogle公式「生成AI検索向け最適化ガイド」の解説もあわせてご覧ください。

