大手ASP5社の決算を比較:A8.net・アクセストレードなど売上・利益・従業員の推移をグラフで確認【2026年10月】

大手ASP5社の決算を比較:A8.net・アクセストレードなど売上・利益・従業員の推移をグラフで確認【2026年10月】

アフィリエイト広告のASPを運営する上場5社の決算資料を並べ、売上高・利益・従業員数の推移から、いまの市況感を確かめました。A8.netのファンコミュニケーションズ、アクセストレードのインタースペースのほか、バリューコマース、レントラックス、アドウェイズを対象にしています。

結論:今回確認した上場ASP5社では、アフィリエイト本業は横ばい、利益は4年前より薄く

  • 今回確認した上場ASP5社(ファンコミュニケーションズ・インタースペース・バリューコマース・レントラックス・アドウェイズ)では、最新期のアフィリエイト関連の区分の売上は、A8.netを含むファンコミュニケーションズのCPAソリューション事業が4.3%減、バリューコマースのマーケティングソリューションズ事業とレントラックスの成果報酬型広告サービス事業はともに2.6%増でした。5社の中で大きく伸びている会社は少なく、横ばいに近い状態です。
  • 経常利益は、5社のうち4社で2022年の期より減っています。バリューコマースは83.2億円から14.8億円、インタースペースは12.9億円から4.0億円になりました。増えたのはレントラックスだけです。
  • 売上が伸びた会社は、アフィリエイト以外の事業が伸びています。インタースペースは子会社のクラウドバックアップや迷惑電話防止サービスなどのマーケティングソリューション、レントラックスは中古建設機械の売買仲介です。
  • 従業員は減らす方向です。ファンコミュニケーションズは490人から356人(27%減)、アドウェイズは1,005人から941人になりました。ファンコミュニケーションズは人を減らして、最新期は増益でした。

5社の最新期の数字

会社(証券コード)主なサービス最新期
ファンコミュニケーションズ(2461)A8.net2025年12月期
(連結)
バリューコマース(2491)バリューコマース(アフィリエイト)2025年12月期
(連結)
インタースペース(2122)アクセストレード2025年9月期
(連結)
レントラックス(6045)レントラックス(成果報酬型広告)2026年3月期
(連結)
アドウェイズ(2489)JANet・Smart-C2025年12月期
(連結)
出典:各社の有価証券報告書(EDINET):ファンコミュニケーションズ 有価証券報告書(2025年12月期)、バリューコマース 有価証券報告書(2025年12月期)、インタースペース 有価証券報告書(2025年9月期)、レントラックス 有価証券報告書(2026年3月期)、アドウェイズ 有価証券報告書(2025年12月期)
会社売上高(億円)前期比
ファンコミュニケーションズ71.0+1.9%
バリューコマース241.7△20.5%
インタースペース88.5+11.8%
レントラックス44.4+14.9%
アドウェイズ122.2△3.7%
出典:各社の有価証券報告書(EDINET):ファンコミュニケーションズ 有価証券報告書(2025年12月期)、バリューコマース 有価証券報告書(2025年12月期)、インタースペース 有価証券報告書(2025年9月期)、レントラックス 有価証券報告書(2026年3月期)、アドウェイズ 有価証券報告書(2025年12月期)
会社営業利益(億円)従業員数
ファンコミュニケーションズ19.7356人
バリューコマース19.7381人
インタースペース3.7405人
レントラックス10.5126人
アドウェイズ3.0941人
出典:各社の有価証券報告書(EDINET):ファンコミュニケーションズ 有価証券報告書(2025年12月期)、バリューコマース 有価証券報告書(2025年12月期)、インタースペース 有価証券報告書(2025年9月期)、レントラックス 有価証券報告書(2026年3月期)、アドウェイズ 有価証券報告書(2025年12月期)
目次

売上高の推移

決算期が会社ごとに違うため、会社ごとにグラフを分けています。

大手ASP各社の売上高の推移
出典:各社の有価証券報告書(EDINET):ファンコミュニケーションズ 有価証券報告書(2025年12月期)、バリューコマース 有価証券報告書(2025年12月期)、インタースペース 有価証券報告書(2025年9月期)、レントラックス 有価証券報告書(2026年3月期)、アドウェイズ 有価証券報告書(2025年12月期)

売上高の伸び

グラフ上で最初の期の売上高を100にして比べました。レントラックスとインタースペースが伸び、バリューコマースはECソリューションズ事業のサービス終了で大きく下がっています。

大手ASP各社の売上高の伸び
出典:各社の有価証券報告書(EDINET):ファンコミュニケーションズ 有価証券報告書(2025年12月期)、バリューコマース 有価証券報告書(2025年12月期)、インタースペース 有価証券報告書(2025年9月期)、レントラックス 有価証券報告書(2026年3月期)、アドウェイズ 有価証券報告書(2025年12月期)

経常利益の推移

大手ASP各社の経常利益の推移
出典:各社の有価証券報告書(EDINET):ファンコミュニケーションズ 有価証券報告書(2025年12月期)、バリューコマース 有価証券報告書(2025年12月期)、インタースペース 有価証券報告書(2025年9月期)、レントラックス 有価証券報告書(2026年3月期)、アドウェイズ 有価証券報告書(2025年12月期)

売上の内訳

各社の最新期の「販売実績」です。アフィリエイトの比率は会社ごとに大きく違います。

大手ASP各社の売上の内訳
出典:各社の有価証券報告書(EDINET):ファンコミュニケーションズ 有価証券報告書(2025年12月期)、バリューコマース 有価証券報告書(2025年12月期)、インタースペース 有価証券報告書(2025年9月期)、レントラックス 有価証券報告書(2026年3月期)、アドウェイズ 有価証券報告書(2025年12月期)(「販売実績」)
会社・区分売上高(億円)前期比
ファンコミュニケーションズ
CPAソリューション事業
56.6△4.3%
ファンコミュニケーションズ
戦略事業
14.4+37.0%
バリューコマース
マーケティングソリューションズ事業
130.2+2.6%
バリューコマース
ECソリューションズ事業
98.3△40.2%
バリューコマース
トラベルテック事業
13.1+4.2%
インタースペース
パフォーマンスマーケティング
58.4+17.5%
インタースペース
メディア
16.9△4.0%
インタースペース
調整額
13.2+11.4%
レントラックス
成果報酬型広告サービス事業
22.5+2.6%
レントラックス
中古建設機械マーケットプレイス関連事業
17.2+43.7%
レントラックス
その他の事業
2.9△29.0%
レントラックス
運用型広告代行事業
1.7+216.0%
アドウェイズ
エージェンシー事業
60.8△15.2%
アドウェイズ
アドプラットフォーム事業
46.7+13.1%
アドウェイズ
その他
14.6+6.1%
出典:各社の有価証券報告書(EDINET):ファンコミュニケーションズ 有価証券報告書(2025年12月期)、バリューコマース 有価証券報告書(2025年12月期)、インタースペース 有価証券報告書(2025年9月期)、レントラックス 有価証券報告書(2026年3月期)、アドウェイズ 有価証券報告書(2025年12月期)(「販売実績」)

従業員数の推移

大手ASP各社の従業員数の推移
出典:各社の有価証券報告書(EDINET):ファンコミュニケーションズ 有価証券報告書(2025年12月期)、バリューコマース 有価証券報告書(2025年12月期)、インタースペース 有価証券報告書(2025年9月期)、レントラックス 有価証券報告書(2026年3月期)、アドウェイズ 有価証券報告書(2025年12月期)

年度ごとの数字

会社・決算期売上高(億円)経常利益(億円)従業員数
ファンコミュニケーションズ
2022年12月期
(連結)
77.424.5490人
ファンコミュニケーションズ
2023年12月期
(連結)
74.021.0460人
ファンコミュニケーションズ
2024年12月期
(連結)
69.616.7409人
ファンコミュニケーションズ
2025年12月期
(連結)
71.020.1356人
バリューコマース
2022年12月期
(連結)
357.183.2369人
バリューコマース
2023年12月期
(連結)
294.052.2371人
バリューコマース
2024年12月期
(連結)
304.141.2404人
バリューコマース
2025年12月期
(連結)
241.714.8381人
インタースペース
2022年9月期
(連結)
71.212.9407人
インタースペース
2023年9月期
(連結)
72.89.1413人
インタースペース
2024年9月期
(連結)
79.14.9414人
インタースペース
2025年9月期
(連結)
88.54.0405人
レントラックス
2022年3月期
(連結)
24.68.0115人
レントラックス
2023年3月期
(連結)
33.010.8128人
レントラックス
2024年3月期
(連結)
33.06.5130人
レントラックス
2025年3月期
(連結)
38.611.3120人
レントラックス
2026年3月期
(連結)
44.410.4126人
アドウェイズ
2022年12月期
(連結)
134.215.11,005人
アドウェイズ
2023年12月期
(連結)
135.213.11,024人
アドウェイズ
2024年12月期
(連結)
126.85.01,041人
アドウェイズ
2025年12月期
(連結)
122.26.1941人
出典:各社の有価証券報告書(EDINET):ファンコミュニケーションズ 有価証券報告書(2025年12月期)、バリューコマース 有価証券報告書(2025年12月期)、インタースペース 有価証券報告書(2025年9月期)、レントラックス 有価証券報告書(2026年3月期)、アドウェイズ 有価証券報告書(2025年12月期)

各社の傾向

ファンコミュニケーションズ(A8.net)

A8.netを含むCPAソリューション事業は、2025年12月期に4.3%減収でした。一方、インフルエンサーなどの戦略事業が37.0%伸び、コスト削減もあって営業利益は23.1%増の19.7億円でした。A8.netの稼働広告主ID数は3,536から3,084に減り、登録パートナーサイト数は約353万から約362万に増えています。

バリューコマース

アフィリエイトが中心のマーケティングソリューションズ事業は2.6%増収でした。オンラインモールの店舗向けサービス「StoreMatch」などを2025年7月末で終えたため、ECソリューションズ事業が大きく減り、全体の売上は20.5%減、営業利益は52.6%減の19.7億円でした。

インタースペース(アクセストレード)

2025年9月期の売上は11.8%増の88.5億円です。ただし、アクセストレードを中心とする国内のパフォーマンス広告は伸び悩み、営業利益は33.2%減でした。伸びたのは、子会社のクラウドバックアップ「ポケットバックアップ」などのマーケティングソリューションと、比較・検討メディアです。

レントラックス

2026年3月期の売上は14.9%増の44.4億円です。主力の成果報酬型広告サービス事業は2.6%増で、中古建設機械マーケットプレイス関連事業が43.7%伸びました。

アドウェイズ

JANetやSmart-Cなどのアドプラットフォーム事業は13.1%増でしたが、広告代理のエージェンシー事業が15.2%減り、全体は3.7%の減収です。従業員は1年で100人減っており、同社は採用を抑えたためと説明しています。

読むときの注意点

  • 決算期が違います。インタースペースは9月期、レントラックスは3月期、ほかの3社は12月期です。同じ「2025年」でも対象の期間がずれています。
  • アドウェイズは2021年12月期に決算期を3月から12月に変えたため、その期は9か月分です。グラフは2022年12月期からにしています。
  • 2021年ごろに売上の計上方法の基準が変わり、それより前の期は売上が大きく見えます(例:ファンコミュニケーションズは2021年12月期267.0億円、2022年12月期77.4億円)。そのため比べられる2022年の期以降を使っています。
  • M&Aなどの影響があります。レントラックスは2026年3月期に井嶋金銀工業を子会社にし、負ののれん発生益で純利益が大きく増えました。売上や利益には、アフィリエイト以外の事業も含まれます。
  • バリューコマースは2026年12月期から単体決算に移るため(2025年12月期 決算短信)、来期以降は連結の数字と並べられません。

調査の方法

  • 対象:日本の上場企業のうち、アフィリエイト(成果報酬型広告)のASPを自社で運営し、その事業を決算の区分として開示している会社。レントラックスとアドウェイズは、アフィリエイト以外の事業の売上も大きい会社です。
  • 数字はすべて各社の有価証券報告書(EDINETに提出されたもの)から取りました。売上高・経常利益・従業員数は「主要な経営指標等の推移」、営業利益は損益計算書、売上の内訳は「販売実績」です。
  • 売上高の基準(収益認識に関する会計基準)が変わる前の期は、比べられないため省きました。億円は小数第1位まで表示しています。
  • 従業員数は就業人員で、臨時雇用者は含みません。
  • 確認日:2026年10月17日。

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