人気プラグインに脆弱性相次ぐ Ninja Forms・UpdraftPlusなど10月の一覧と修正版

人気プラグインの脆弱性一覧と修正版(2026年10月公表分、毎月更新)

2026年9月30日から10月30日までに、WordPress.orgで5万以上のサイトに使われているプラグインの脆弱性が相次いで公表された。この記事では、そのうち37本(有料版のRank Math SEO PROは無料版の導入数で判断)を、攻撃や被害が出ているもの、深刻度の高いものの順にまとめた。毎月更新する。

目次

結論

  • 攻撃や被害が出ているのは3件:Ninja Forms(Patchstackが攻撃を観測)、UpdraftPlus(UpdraftCentralの接続キーが使われた事故)、Rank Math SEO PRO 3.0.123(配布ファイルにマルウェア)。使っているなら、更新に加えて不審な管理者やプラグインがないかを確かめる
  • ログインなしで悪用でき、緊急(CVSS 9.0以上)と評価されたものが11本。Click to Chat、Blocksy Companion、Ultimate Member、LatePoint、OttoKitなど。どれも修正版が出ている
  • 国内で使われることの多いContact Form 7、Elementor、WooCommerce、All in One SEO、MW WP Formにも修正版が出ている。プラグイン画面で版を見て、表の修正版より古ければ更新する

今すぐ確認すべきもの(攻撃や被害が出ている3件)

Ninja Forms:Patchstackが実際の攻撃を確認

Ninja Forms(50万以上)の3.15.3以前には、ログインしていない人がフォームの送信内容に不正なスクリプトを仕込める脆弱性(CVE-2026-94504)があった。公表は9月22日で、3.15.4で修正された。

セキュリティ企業のPatchstackは10月6日の記事で、10月5日にこの脆弱性を使った攻撃を観測したと公表した。管理者が送信内容を開くとスクリプトが動き、管理者の権限で不正なプラグインを入れたり、管理画面のユーザー一覧に出ない管理者を作ったりする。一方、米国のCISAがCVE記録に付けた評価は「悪用:なし(none)」のままだ。CISAの評価は評価した時点のもので、後から攻撃が見つかっても変わっていないことがある。

Patchstackの記事「Four ways back in」。10月4日に最初の攻撃を観測し、翌日Ninja FormsのCVE-2026-94504経由でも同じ攻撃コードが使われたと書かれ、概要表に「Active exploitation observed」とある
Patchstackの記事。Ninja Forms(CVE-2026-94504)経由の攻撃を観測したと書かれている(2026年10月30日に撮影)。出典:Patchstack「Four ways back in」(2026年10月6日)

10月にはさらに2件(CVE-2026-90438、CVE-2026-110899)が公表され、3.15.6で修正されている。Patchstackは、更新に加えて、データベース上の管理者と管理画面に出る管理者を見比べること、wp-content/mu-plugins/に見覚えのないファイルがないかを確かめることを勧めている。

UpdraftPlus:UpdraftCentralの接続キーが使われた

バックアッププラグインUpdraftPlus(400万以上)の開発元TeamUpdraftは10月19日、10月17〜18日に自社サイトへの不正アクセスがあったと公表した。攻撃者は、サイトを遠隔で管理するUpdraftCentralの接続キーを使い、つながっていたサイトに管理者アカウントを作ったり、不正なプラグインを入れたりした。UpdraftPlusの脆弱性ではないため、CVEはない。(個別記事)

TeamUpdraftの告知ページ「TeamUpdraft security incident: What customers need to know」。2026年10月19日付で、10月29日に最終更新とある
TeamUpdraftの告知(2026年10月30日に撮影)。出典:TeamUpdraft「TeamUpdraft security incident」(2026年10月19日、10月29日更新)

修正版の1.26.13(有料版2.26.13)は古い接続キーを自動で無効にする。ただし開発元は、更新しても、すでに入れられたプラグインや管理者は消えないとしている。UpdraftCentral(クラウド版)につないだことのあるサイトはすべて、接続キーの削除、プラグイン(Must-Useを含む)と管理者・編集者の点検、パスワードの変更をするよう求めている。

Rank Math SEO PRO 3.0.123:配布ファイルにマルウェア

SEOプラグインRank Mathの有料版「Rank Math SEO PRO」は、日本時間10月16日5時2分から16時12分までに入手した3.0.123にマルウェアが入っていた(CVE-2026-111862)。開発元は、この版を有効にしたサイトは乗っ取られたものとして扱うよう求め、きれいな3.0.124を出した。WordPress.orgで配る無料版は対象外だ。

Rank Mathのナレッジベース記事「Rank Math PRO 3.0.123 Security Incident」。10月15日20時2分から16日7時12分(UTC)に入手した3.0.123にマルウェアが入っていたこと、無料版は対象外であることが書かれている
Rank Mathの告知(2026年10月30日に撮影)。時刻はUTCで、日本時間では10月16日5時2分〜16時12分。出典:Rank Math「Rank Math PRO 3.0.123 Security Incident」

開発元は、侵害前のバックアップからの復元をまず勧めている。復元できない場合の手順(プラグインフォルダの削除、不正なデータベース項目の削除、知らない管理者の確認、パスワードと鍵の変更など)は公式の告知にある。

一覧表(37本)

攻撃・被害の有無、深刻度、導入数の順に並べた。修正版は「この版以降に更新すれば今回の問題は直る」という版。最新版に更新すれば足りる。

プラグイン導入数内容ログイン修正版CVSS(評価元)公表日出典
攻撃・被害あり
Ninja Forms50万以上ログインなしで、フォームの送信内容に不正なスクリプトを仕込める(保存型XSS)。管理者が送信内容を開くと動く。攻撃あり(Patchstack)不要3.15.6以降(3.15.4で最初の修正、10月に追加の修正)7.2(Wordfence)9月22日・10月2日・10月21日CVE-2026-94504
CVE-2026-90438
CVE-2026-110899
Patchstack記事
UpdraftPlus★400万以上脆弱性ではなく、開発元サイトへの不正アクセス。UpdraftCentralの接続キーが使われ、つないでいたサイトに不正なプラグインや管理者が作られた。被害あり(開発元)不要(UpdraftCentralにつないでいたサイト)1.26.13(有料版2.26.13)以降+接続キーの削除と点検—(CVEなし)10月19日TeamUpdraft告知
Rank Math SEO PRO(有料版)—(有料版。無料版は400万以上)10月16日5時2分〜16時12分(日本時間)に入手した3.0.123にマルウェアが入っていた(配布ファイルの改ざん)。被害あり(開発元)。無料版は対象外不要3.0.124+侵害を前提にした復旧9.8(Wordfence)10月20日CVE-2026-111862
Rank Math告知
ログイン不要で緊急(CVSS 9.0以上)
Click to Chat60万以上ログインなしで、任意のショートコードを実行される不要4.459.1(Wordfence)/5.3(Patchstack)10月14日CVE-2026-92097
Patchstack
Blocksy Companion30万以上ログインなしで、権限を不正に上げられる(権限昇格)不要2.1.599.1(Wordfence)10月10日CVE-2026-107645
Patchstack
Ultimate Member20万以上ログインなしで、細工したデータを読み込ませられる(PHPオブジェクトインジェクション)。購読者による権限昇格(8.8)も同じ版で修正不要/購読者以上2.14.0以降(最新は2.14.1)9.8(Patchstack)10月4日・10月28日CVE-2026-115968
CVE-2026-96451
Patchstack
LatePoint10万以上ログインなしで、ワンタイムコードの仕組みをすり抜けてログインされる。ほかにショートコード実行(9.1)、SQLインジェクション(7.5)も不要5.7.5以降9.1(Wordfence)10月1日〜10月17日CVE-2026-110653
CVE-2026-92966
CVE-2026-96662
Patchstack
Beaver Builder Lite10万以上ログインなしで、任意のショートコードを実行される不要2.11.0.69.1(Wordfence)/5.3(Patchstack)10月3日CVE-2026-92084
Patchstack
ACF Extended10万以上フォーム機能で投稿を書き換える設定のとき、ログインなしでサーバー上で不正なプログラムを実行される。0.9.2.7だけにある管理者乗っ取り(8.1)も不要0.9.2.89.0(Patchstack)10月23日CVE-2026-94267
CVE-2026-94268
Patchstack
OttoKit(旧SureTriggers)9万以上ログインなしで、権限を不正に上げられる(権限昇格)不要1.1.419.8(Patchstack)10月18日CVE-2026-110372
Patchstack
LearnPress7万以上ログインなしで、細工したデータを読み込ませられる(PHPオブジェクトインジェクション)不要4.4.119.8(Wordfence)10月17日CVE-2026-104736
Patchstack
Jupiter X Core7万以上X(旧Twitter)でのソーシャルログインの仕組みで、ログインなしで認証をすり抜けられる不要4.62.09.8(Wordfence)10月28日CVE-2026-106013
Patchstack
10Web Booster6万以上ログインなしで、任意のファイルをアップロードされる不要2.34.119.8(Wordfence)10月15日CVE-2026-108587
Patchstack
Theme My Login5万以上ログインなしで、権限を不正に上げられる(権限昇格)不要7.2.29.8(Wordfence)10月16日CVE-2026-89079
Patchstack
深刻度が高い(CVSS 7.0〜8.9)
LiteSpeed Cache700万以上ログインなしで、ページに不正なスクリプトを仕込める(保存型XSS)。10月29日にも同種の1件(5.4)不要7.9.27.5(Patchstack)10月23日・10月29日CVE-2026-113499
CVE-2026-113500
CVE-2026-116763
Patchstack
WooCommerce★700万以上ショップ管理者の権限を持つ人が、それ以上の権限を得られる(権限昇格)ショップ管理者以上11.2.07.2(Patchstack)10月11日CVE-2026-106608
Patchstack
Rank Math SEO(無料版)400万以上寄稿者以上の権限で、細工したデータからサーバー上でプログラムを実行される。管理者による設定の読み込みを使ったプログラム実行(9.1)も寄稿者以上/管理者1.0.280以降8.8(Wordfence)10月10日・10月28日CVE-2026-1928
CVE-2026-104752
Patchstack
Duplicator100万以上ログインなしで細工したデータを仕込まれ、移行・復元のときに乗っ取られるおそれ(PHPオブジェクトインジェクション)。個別記事不要5.0.08.8(Wordfence)/9.8(Patchstack)10月21日CVE-2026-82814
Patchstack
All-In-One Security(AIOS)100万以上購読者以上の権限で、2段階認証をすり抜けられる購読者以上5.5.07.5(Patchstack)10月29日CVE-2026-111739
Patchstack
W3 Total Cache90万以上ログインなしで、コメント欄などから不正なスクリプトを仕込める(保存型XSS)不要2.11.0以降7.2(Wordfence)10月2日・10月24日CVE-2026-87920
CVE-2026-114178
Patchstack
Autoptimize80万以上ログインなしで、URLを使って不正なスクリプトを仕込める(保存型XSS)不要3.1.167.2(Wordfence)10月1日CVE-2026-14995
Patchstack
MainWP Child70万以上ログインなしで、細工したデータを読み込ませられる(安全でないデシリアライズ)不要6.2.28.8(Patchstack)10月9日CVE-2026-105436
Patchstack
Forminator60万以上ログインなしで、権限を不正に上げられる(権限昇格)不要1.58.08.2(Patchstack)10月11日CVE-2026-96341
Patchstack
Backuply60万以上購読者以上の権限で、復元の処理を通じてデータベースを不正に操作され、権限を上げられる(SQLインジェクション)購読者以上1.5.98.0(Wordfence)10月16日CVE-2026-93953
Patchstack
Kirki50万以上ログインなしで、任意のコードを実行される。ほかに購読者からの管理者乗っ取り(8.8)、ログインなしの情報漏えい(7.5)も不要/購読者以上6.4.0以降8.2(Patchstack)10月3日〜10月27日CVE-2026-103065
CVE-2026-75891
CVE-2026-107762
Patchstack
MW WP Form★20万以上ログインなしで、不正なスクリプトを仕込める(保存型XSS)。ログインなしで送信内容などが見える問題(5.3)も不要5.1.87.2(Wordfence)10月2日・10月29日CVE-2026-96567
CVE-2026-92086
Patchstack
Redirection for Contact Form 720万以上ログインなしで、不正なスクリプトを仕込める(保存型XSS)不要3.2.127.1(Patchstack)10月21日CVE-2026-111574
Patchstack
Cache Enabler10万以上ログインなしで、サーバー上のファイルやフォルダを消される不要1.8.178.6(Patchstack)10月1日CVE-2026-19253
Patchstack
String Locator10万以上ログインなしで細工したデータを仕込まれ、管理者の操作をきっかけに悪用される(PHPオブジェクトインジェクション)不要2.6.88.8(Patchstack)10月7日CVE-2026-97188
Patchstack
AI Engine9万以上ログインなしで、MCPの認証の仕組みを使って管理者アカウントを乗っ取られる不要3.8.77.5(Patchstack)10月29日(Patchstack)Patchstack(CVE-2026-110732)
導入数が多い・国内で人気(そのほか)
Contact Form 7★1,000万以上ログインなしで、本来ははじかれるファイルをアップロードできる。CVEは未公表。個別記事不要6.2.4(WordPress.orgでは6.2.4.1)未公表10月29日Contact Form 7公式
Elementor★1,000万以上投稿者以上・寄稿者以上の権限で、SVG画像に不正なスクリプトを仕込める(保存型XSS)投稿者以上/寄稿者以上4.3.56.4・6.8(Patchstack)10月21日CVE-2026-81812
CVE-2026-81813
Patchstack
WPForms Lite500万以上ログインなしで、PayPal Commerceの支払いをすり抜けられる不要2.0.2.25.3(Wordfence)10月14日CVE-2026-82844
Patchstack
Jetpack300万以上ログインなしで悪用されうる認証の不備(2件)不要16.35.4・4.8(Patchstack)10月9日CVE-2026-106601
CVE-2026-106602
Patchstack
All in One SEO★200万以上ログインなしで、検索の文字列から任意のショートコードを実行される。URLを使った反射型XSS(6.1)も不要5.0.2.16.5(Wordfence)10月2日・10月3日CVE-2026-100152
CVE-2026-85492
Patchstack
The Events Calendar60万以上ログインなしで、任意のショートコードを実行される不要6.17.5.16.5(WPScan)10月2日CVE-2026-84740
Patchstack
BackWPup40万以上NGINXのサーバーで、ログインなしで復元用の作業フォルダから機密データが見える不要5.7.75.9(Patchstack)10月8日CVE-2026-86826
Patchstack
導入数は2026年10月30日時点、WordPress.org調べ(有効インストール数)。★は国内で利用が多いとAB通信が判断したもの。公表日はCVE記録の公開日(日本時間)。CVSSは10点満点で、評価元により値が異なる場合がある

OttoKitは、民間の記事で悪用の報告があると書かれることがあるが、開発元・Patchstack・CISAの情報では攻撃は確認できなかった(10月30日時点)。この記事では「攻撃あり」に入れていない。

期間内に脆弱性がなかった人気プラグイン

次のプラグインは、2026年10月30日時点で、9月30日〜10月30日に公表された脆弱性がPatchstackのデータベースに見当たらなかった:SiteGuard WP Plugin、Yoast SEO、Really Simple Security、Wordfence Security、Advanced Custom Fields、All-in-One WP Migration、WP Mail SMTP、Redirection。

自分のサイトでの確かめ方

  1. 入っているか・版を見る:管理画面の「プラグイン」→「インストール済みプラグイン」で名前を探し、名前の下の版を表の修正版と比べる。停止中のものも対象になる
  2. 更新する:修正版より古ければ、バックアップを取ってから「今すぐ更新」で更新する
  3. 不審な管理者・プラグインがないか確かめる:とくに攻撃・被害が出ている3件を使っている場合。「ユーザー」で知らない管理者や編集者を探し、「プラグイン」の「Must-Use」タブも見る。開発元やPatchstackは、管理画面に出ない管理者がいる例も報告しているため、データベースやWP-CLI(wp user list --role=administrator --skip-plugins)で確かめると確実だ
  4. 使っていないものは削除する:停止していても、プラグインのファイルはサーバーに残る
  5. 自動更新を選ぶ:「プラグイン」画面の「自動更新」の列で、プラグインごとにオンにできる

関連:Contact Form 7に脆弱性、6.2.4で修正/Duplicatorに脆弱性/UpdraftPlus運営元に不正アクセス/今週の脆弱性まとめ

この記事の更新方針

  • 毎月1回、前の月に公表された分に入れ替えて更新する。過去の月の一覧は下の「過去の月」に残す
  • 載せる条件:WordPress.orgの有効インストール数が5万以上で、次のどれかにあたるもの。①攻撃や被害が公式に報告された ②CVSSが7.0以上 ③ログインなしで悪用できる。国内で利用の多いプラグインは深刻度を問わず載せる
  • 数字は、CVE記録・Patchstack・WPScan・開発元の公表と照らし合わせたものだけを使う。導入数はWordPress.orgの表示(その月の確認日時点)
  • 月の途中で攻撃が報告されたものは、気づいた時点で追記する

過去の月

(初回のため、まだありません)

出典

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