Microsoft Clarity、AIエージェントが関わる520万セッションを分析 購入手続きが25%で最多、人の1.7倍

Microsoft ClarityがAIエージェントの520万セッションを分析した調査のニュースのアイキャッチ

Microsoftの無料のアクセス解析ツール「Microsoft Clarity」が、AIエージェントが関わる520万超のセッションを分析した調査を、米国時間2026年10月29日(日本時間30日)に公式ブログで公開した。エージェントが関わるセッションで最も多く記録された行動は購入手続き(Checkout)の25.21%で、人だけのセッション(14.65%)の約1.7倍だった。あわせて、エージェントのアクセスと行動を見られる「Agent Activity Dashboard」を、エージェントのアクセスがあるプロジェクト向けに一般提供した。

目次

要点(3行)

  • AIエージェントが関わるセッションでは、購入手続き25.21%、フォーム送信19.85%、外部リンクのクリック14.28%、予約8.42%の順に多く記録された
  • 人だけのセッションでは外部リンクのクリック(26.99%)が最多。エージェントのほうが購入手続きや予約など、目的のはっきりした行動の割合が大きい
  • エージェントのアクセスを見分けて行動を確認できる「Agent Activity Dashboard」が一般提供に。ECと旅行・宿泊のサイトではシミュレーションも使える

調査の概要

Clarityは、2026年8月13日〜9月9日(UTC)に230,511のClarityプロジェクトで記録されたセッションのうち、AIエージェントが関わると判定した520万超のセッションを分析した。判定には、OpenAI・Google・Anthropicの3社のエコシステムで検出したエージェント型ブラウザを使っている。

行動の比較には、Clarityの「Smart Events」を使った。購入手続き・フォーム送信・予約・検索・ダウンロード・ログインなど、ビジネス上重要な操作を自動で記録する機能で、同じ期間・同じプロジェクト群の人だけのセッションと比べている。なおClarityのデータでは、エージェントが関わるセッションの数は3週間で88%増えたという。

スマートフォンの画面にチャットとカート・書類・カレンダーのアイコンが並び、紫の猫が見上げているイラストと「What AI Agents Do on Websites Insights From 5.2 Million Sessions」の文字
出典:Microsoft Clarity公式ブログ

エージェントのセッションで多かった行動

順位行動(Smart Events)記録されたセッション数エージェントのセッションに占める割合
1購入手続き(Checkout)306,62125.21%
2フォーム送信241,39119.85%
3外部リンクのクリック173,65514.28%
4予約102,4018.42%
5サイト内検索87,0967.16%
6ログイン83,0966.83%
7「もっと見る」52,4564.31%
8空き状況の確認29,2742.41%
9カートに追加28,2892.33%
10ダウンロード20,5931.69%
AIエージェントが関わるセッションで記録された行動の上位10項目。出典:Microsoft Clarity公式ブログ

このほか、店舗や拠点の検索(Find location)も10,521セッションで記録された。Clarityは、エージェントが関わるセッションは情報を読むだけでなく、購入や申し込みなど商取引に関わる操作にまで進んでいるとしている。

人だけのセッションとの違い

行動の種類そのものは、エージェントと人でほぼ同じだった。違うのは、それぞれの行動が占める割合だ。

AIエージェントが関わるセッションと人だけのセッションで、購入手続き・フォーム送信・外部リンクのクリックなど8つの行動が記録された割合を比べた横棒グラフ
エージェントは購入手続き、人は外部リンクのクリックが最多。公式の数値をもとにAB通信が作成。出典:Microsoft Clarity公式ブログ
  • 購入手続き:エージェント25.21%に対し、人は14.65%
  • 外部リンクのクリック:人は26.99%で最多。エージェントは14.28%で、人の約半分
  • フォーム送信:エージェント19.85%、人18.56%とほぼ同じ
  • サイト内検索:エージェント7.16%、人4.79%で、エージェントのほうが多い
  • 予約:エージェントでは8.42%で4位。人の上位10項目には入っていない

Agent Activity Dashboardを一般提供

Clarityは調査とあわせて、「Agent Activity Dashboard」をエージェントのアクセスがあるプロジェクト向けに一般提供した。どのセッションにAIエージェントが関わっているかを見分け、サイト上でどんな操作をしたかを確認できる。ECと旅行・宿泊のサイトでは、シミュレーションを使ってエージェントにとって使いやすいサイトにするための改善点も探せるという。

ClarityはこれまでにAIのクローラーなどのアクセスを見る「Bot Activity」や、AIの回答での引用を見る「Citations」を公開しており、今回の機能でAIエージェントのサイト上での行動まで見られるようになった。

【関連動画】AIのクローラーやエージェントによるアクセスを見る「Bot Activity」ダッシュボードの紹介(英語)。今回のAgent Activity Dashboardの動画ではない。出典:Microsoft Clarity公式YouTube「Overview of Microsoft Clarity’s AI Bot Activity Dashboard」

実務担当者・マーケター向けの読みどころ

  • ECや予約サイトでは、購入手続きや予約フォームにエージェントが来ている可能性がある。入力欄のラベルやエラー表示がわかりやすいか、途中で止まりやすい画面がないかを見直したい
  • 人の行動を前提にした指標(外部リンクのクリックや「もっと見る」など)だけで見ていると、エージェントが関わる流入の動きを見落としやすい
  • Clarityを入れているサイトは、Agent Activity Dashboardでエージェントが関わるセッションの割合と、どの操作まで進んでいるかを確認しておくとよい

注意点・補足

  • エージェントが関わるセッションには、途中で人に引き継いだ操作も含まれる。Clarityは現時点でエージェントと人の部分を別のセッションに分けられないため、数字は「エージェントが関わるセッションで記録された行動」で、エージェントが単独で完了した操作とは限らない
  • 各行動は1つのセッションで重複して記録されうるため、割合の合計は100%にならない。購入までの手順(ファネル)や、購入が実際に完了したことを示すものでもない
  • 対象はOpenAI・Google・Anthropicのエージェント型ブラウザとして検出されたセッションで、ほかのエージェントは含まれていない
  • いずれもClarityを導入しているサイトのデータで、業種やサイトの種類はまちまち

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出典

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