Google、robots.txtに何を書けるか解説 日本語パスはパーセントエンコード推奨、解釈するのは4項目のみ

Google検索セントラルのrobots.txt解説動画のアイキャッチ

Google検索セントラルは2026年10月21日、YouTubeのシリーズ「Non-Canonical Cabinet」で「What can you actually put in a robots.txt?(robots.txtには実際に何を書けるのか)」を公開した。GoogleのGary Illyes氏とCherry Sireetorn Prommawin氏が、robots.txtにアスキーアートや絵文字、日本語などの非英語文字を書いたらどうなるか、独自ルールはどう扱われるか、生成AIのクロールをrobots.txtで制御できるか、といったコミュニティからの疑問を取り上げている。動画の概要欄に掲げられた結論(TL;DR)は「robots.txtは美しく退屈に(Keep your robots.txt beautifully boring)」だ。本記事では、動画の章立てと、概要欄で案内されているGoogleの公式ドキュメントをもとに要点を整理する。

出典:Google Search Central「What can you actually put in a robots.txt?」(YouTube、2026年10月21日)
目次

要点(3行)

  • Googleがrobots.txtで解釈するのはuser-agent、allow、disallow、sitemapの4項目。crawl-delayなどほかの項目や、解釈できない行は無視される
  • 日本語や絵文字を含むパスはUTF-8のまま書いてもGoogleは処理できるが、パーセントエンコードした形に正規化して照合する。他社ツールとの互換性のためにはパーセントエンコードが扱いやすい
  • Geminiの学習やグラウンディングへの利用は「Google-Extended」で制御できる。Google検索への掲載や順位には影響しない

動画で扱ったテーマ

動画(約9分45秒)の章立ては次のとおり。

  • 00:46 robots.txtとRFC 9309とは何か
  • 02:10 robots.txtにアスキーアートを書いてもよいか
  • 03:13 パーサーが書式の誤りや独自ルールをどう扱うか
  • 04:04 user-agentのトークンに絵文字や非英語文字は使えるか
  • 04:54 URLパスに絵文字や非英語文字は使えるか
  • 06:15 非ASCIIのパスをパーセントエンコードすべき理由
  • 07:06 生成AIとrobots.txt
  • 08:26 まとめ

Googleが解釈するのは4項目だけ、それ以外は無視

robots.txtは2022年にRFC 9309(Robots Exclusion Protocol)として標準化されている。Googleのドキュメント「How Google interprets the robots.txt specification」によると、Googleが対応する項目はuser-agent、allow、disallow、sitemapの4つで、crawl-delayなどほかの項目には対応していない。「#」以降はコメントとして無視され、解釈できない行も無視して有効な行だけを使う。アスキーアートや独自の記述を入れても、それ自体でファイル全体が壊れるわけではないが、意味を持つのは有効な行だけということになる。

  • ファイルはUTF-8のテキスト。UTF-8以外の文字コードだと、範囲外の文字が無視されてルールが無効になるおそれがある
  • サイズの上限は500KiBで、超えた部分は無視される
  • 項目名(user-agentなど)とuser-agentの値は大文字小文字を区別しない。一方、allow/disallowのパスは大文字小文字を区別する
  • 適用されるのは、クローラーに最も具体的に一致するuser-agentのグループ1つだけ。グループの記述順は関係ない
  • パスのルールは、パスが長い(具体的な)ものが優先される。同じ強さで競合した場合は、制限の緩い方(allow)が使われる
  • ワイルドカードは「*」(任意の0文字以上)と「$」(URLの末尾)のみ
  • Googleは通常robots.txtを最大24時間キャッシュする

日本語や絵文字のパスはパーセントエンコードが無難

動画は非英語文字や絵文字を含むURLパスと、パーセントエンコードを推奨する理由に章を割いている。公式ドキュメントでは、ルールのパスはUTF-8の文字そのままでも、パーセントエンコードしたUTF-8文字列でもよいとしたうえで、GoogleのクローラーはRFC 9309に沿ってUTF-8のパスをパーセントエンコードした形に正規化してから照合すると説明している。たとえば「Disallow: /foo/bar/ツ」と「Disallow: /foo/bar/%E3%83%84」は同じものとして扱われる。Googleは生のUTF-8も正しく処理できるが、パーセントエンコードしておくと他社のツールやサービスでも扱いやすい、というのが公式の説明だ。

生成AIの制御は「Google-Extended」

動画の後半は生成AIを扱う。Googleのクローラー一覧のドキュメントによると、「Google-Extended」はrobots.txtで使う独立したトークンで、Googleがクロールしたコンテンツを今後のGeminiモデルの学習や、GeminiアプリおよびVertex AIでのグラウンディング(回答時に検索インデックスの内容を参照すること)に使うかどうかを管理できる。Google-Extended専用のクローラーがあるわけではなく、クロール自体は既存のGoogleのクローラーが行い、トークンは制御のためだけに使われる。また、Google-ExtendedはGoogle検索への掲載に影響せず、ランキング要因としても使われない。

実務担当者・マーケター向けの読みどころ

  • robots.txtは「標準的に、シンプルに」:凝った装飾や独自ルールは、Googleでは無視されるだけでも、他の検索エンジンやSEOツールで想定外の解釈をされる可能性がある。4項目とコメントだけで書くのが安全
  • crawl-delayに頼らない:Googleはcrawl-delayを解釈しない。Googlebotの負荷が問題なら、robots.txt以外の方法を検討する
  • 日本語URLはエンコードして記述:日本語のカテゴリー名やタグ名をURLに使うサイトは、ルールをパーセントエンコードで書いておくとツールでの検証もしやすい。パスの大文字小文字の違いにも注意したい
  • AI対策と検索流入を切り分ける:Gemini学習への利用を止めたい場合はGoogle-Extendedを使う。Googlebot自体をブロックすると検索流入まで失うので混同しない
  • 変更後は検証する:Search Consoleのrobots.txtレポートで、Googleが取得したファイルと解析エラーを確認できる

注意点・補足

  • robots.txtはクロールを制御する仕組みで、インデックスを防ぐものではない。ほかのページからリンクされていれば、ブロックしたURLが説明文なしで検索結果に表示されることがある。検索結果に出したくないページはnoindexやパスワード保護を使う
  • robots.txtが429以外の4xxを返すと、Googleは「robots.txtがない」(制限なし)として扱う。5xxの場合は別の扱いになるため、サーバーエラーには注意が必要
  • 公式ドキュメントがGoogle-Extendedの対象として挙げるのは、GeminiアプリとVertex AIでの学習・グラウンディング。Google検索への掲載や順位には影響しないとされている
  • 本記事の動画内容は概要欄の章立てに基づき、技術仕様はGoogleの公式ドキュメントに基づいて記載している

出典

目次