オープンソースのAIコーディングツール「OpenCode」は、10月30日(日本時間18時55分)公開のv2.2.3で、Claude Codeにログインしたアカウントのまま、OpenCodeからClaudeのモデルを使える機能「Claude Agent」を加えた(公式のリリースノート)。Claude Codeを入れて claude auth login でログインし、OpenCodeの /connect でClaude Agentを選ぶだけで使える。OpenCodeは公式Xで「Claudeのサブスクリプションを OpenCode で使えるようになった」と告知した(OpenCode公式のX投稿)。
ただし、AnthropicはClaudeの有料プランのログインを他社の製品で使うことについて規約で条件を定めている。今回の方式についてAnthropicがどう判断しているかは、確認できていない。
要するに何が起きたか(3行)
- 何ができる:OpenCode 2.2.3以降で、Claude Codeのログイン(Pro・Maxなどの有料プラン、APIキー、クラウドのアカウント)を使って、OpenCodeの中でClaudeのモデルを動かせる
- 仕組み:OpenCodeは、手元のパソコンに入っているClaude Code本体を、Anthropicが公開している「Claude Agent SDK」を通して動かす。OpenCodeはログイン情報を読み取らないと説明している
- 注意:Anthropicの規約には、他社がClaude.aiのログインを自社製品に組み込むことを認めないという記載と、利用者が自分の契約で改変していないClaude Codeにログインすることは妨げないという記載の両方がある。この方式へのAnthropicの見解は確認できていない
OpenCodeとは
OpenCodeは、ターミナルやデスクトップアプリで動くオープンソースのAIコーディングエージェントだ。特定のAI企業に縛られず、OpenAIやGoogle、Anthropicなど多くの会社のモデルを切り替えて使えるのが特徴になっている。これまでClaudeを使うには、AnthropicのAPIキーを用意し、使った分だけ料金を払う形が基本だった。
使い方:Claude Codeでログインして、Claude Agentを選ぶ
公式ドキュメントによると、手順は次のとおり。
- Claude Codeの2.1.248以降を同じパソコンに入れ、ターミナルで
claude auth loginを実行してログインする - OpenCodeで
/connectを開き、Claude Agentを選ぶ /modelsでモデルを選ぶ。モデルの一覧はClaude Code側から読み込まれ、考える量の段階はclaude-agent/opus#highのような形で選べる

翌日公開のv2.2.4では、設定の案内が加わった。Claude Agentを選ぶと、コピーできる claude auth login のコマンド、Claude Codeを入れるボタン、つながったかを確かめる手順が順に表示される。


仕組み:Claude Codeが「モデル役」、そのほかはOpenCode
公式ドキュメントと機能を加えたプルリクエストによると、Claude Agentは次のように動く。
- 手元のClaude Code本体を、AnthropicのClaude Agent SDKを通して動かす。モデルを呼び出すのはClaude Codeで、OpenCodeはそれ以外を受け持つ
- ファイル操作などの道具(ツール)、権限の設定、会話の要約、サブエージェントはOpenCode側のものを使う。Claude Codeに組み込みの道具は止められる
- Claude Code側の設定、CLAUDE.md、フック、MCPサーバー、スキル、メモリは読み込まれない。OpenCodeのAGENTS.mdやスキルが使われる
- 同じ会話の中で、Claude Agentとほかの会社のモデルを切り替えられる
料金の表示は、Claude Codeのログインの種類で変わる。
| Claude Codeのログイン | OpenCodeでの料金の表示 |
|---|---|
| Claudeの有料プラン(サブスクリプション) | なし(プランの範囲で使う) |
| AnthropicのAPIキーなど | Anthropicの料金 |
| Amazon Bedrock | Bedrockの料金 |
| Google Vertex | Vertexの料金 |
| Microsoft Foundry | Azureの料金 |
料金が表示されなくても、使い放題という意味ではない。有料プランの利用上限は、Claude側の決まりに従う。
できないこと
公式ドキュメントには、次の制限が書かれている。
- Claude Codeは、OpenCodeのサーバーと同じパソコンに入っている必要がある。リモートのワークスペースでは使えない
- Claude Codeのシステムプロンプトが、OpenCode標準のものの代わりに使われる(自分で設定したエージェントの指示は効く)
- temperatureなどの生成の細かな設定は使えない
- Claude Codeの
/usage、/loop、自動モード、エージェントチームなどの機能は使えない
Anthropicの規約ではどうなっているか
OpenCodeは以前、Claudeの有料プランで使うためのプラグインを同梱していた。いまのOpenCodeのドキュメント(v1)には、「Anthropicはこれを明確に禁止している」「1.3.0以降は同梱していない」と書かれている。今回のClaude Agentは、これとは別の方式になる。
Anthropicの規約には、今回の方式に関係する記載がいくつかある。
- 他社がログインを組み込むこと:Claude Codeの法務とコンプライアンスのページでは、Agent SDKを使うものも含めて製品を作る開発者はAPIキーで認証すべきだとし、他社の開発者が自社のアプリにClaude.aiのログインを組み込んだり、利用者に代わって有料プランの資格情報で通信を送ったりすることは認めない、としている
- 利用者自身のログイン:同じページには、これらの決まりは、利用者が改変していないClaude Code本体に自分のClaudeの有料プランでログインすることを妨げるものではない、という記載もある。他社がClaude Codeを製品に組み込む場合の条件として、本体を改変しないこと、利用者がそれぞれ自分の資格情報で認証することなどが挙げられている
- Agent SDKのページ:Agent SDKの概要ページには、事前の承認がない限り、Claude Agent SDKで作ったエージェントを含め、他社の開発者が自社製品でclaude.aiのログインや利用枠を提供することは認めない、と書かれている
- 利用の前提:有料プランの利用上限は、Claude CodeやAgent SDKの通常の個人利用を前提にしているとされ、Anthropicは予告なく規約を適用する権利があるとしている
OpenCodeは、手元の改変していないClaude Code本体を、公開されているSDKを通して動かし、ログイン情報を読み取らず、Claude Codeの通信の中身も変えないと説明している(プルリクエストからリンクされた設計の説明による)。
この機能を加えたOpenCodeの開発メンバーは、プルリクエストへのコメントで「Anthropicから許可を得ており、規約に完全に沿っている(We got permission from Anthropic and everything here is fully tos compliant)」と書いている(10月31日1時24分(日本時間)のコメント)。ただし、これはOpenCode側の説明だ。Anthropicの公式サイトや規約のページには、11月1日の時点でこの許可についての記載はなく、Anthropicがこの方式を規約の範囲内とみているかどうかは確認できていない。
身近な例:だれが、どう使うか
Claude Maxで開発している個人の開発者
ふだんはClaude Codeで開発しつつ、OpenCodeの画面や権限の設定のほうが使いやすい、という人だ。APIキーを別に契約しなくても、手持ちのプランのままOpenCodeでClaudeを試せる。ただし、Claude Codeで作り込んだCLAUDE.mdやフック、MCPサーバーは読み込まれないので、必要なルールはAGENTS.mdに移しておく必要がある。
会社でAIツールのルールを決めている担当者
社員が個人の有料プランをOpenCodeにつないで業務に使う、という場面だ。規約上の扱いがはっきりしないうちは、業務での利用はAPIキーや、会社が契約したクラウドのアカウントを使う形にしておくと説明がつけやすい。Claude Agentは、APIキーやAmazon Bedrock、Google Vertexなどのログインでも使える。
使う前に確かめておきたいこと
- 規約の最新の記載:使う前に、Anthropicの法務とコンプライアンスのページとAgent SDKの概要ページを読み、自分の使い方が当てはまるかを確かめておきたい
- 利用上限:有料プランの範囲で使うため、Claude Codeと合わせて上限に早く届くことがある。OpenCode側では利用状況(
/usage)を見られない - バージョン:OpenCodeは2.2.3以降、Claude Codeは2.1.248以降が必要。古いと「too old」と表示され、
claude updateで更新するよう案内される - 業務での利用:会社のコードを扱う場合は、APIキーや法人の契約で使うほうが、費用や規約の扱いを説明しやすい
注意点・補足
- OpenCodeの開発メンバーは「Anthropicから許可を得た」としているが、Anthropicの公式な見解は確認できていない。今後、Anthropic側の規約の変更や対応で使えなくなる可能性もある
- AB通信では以前、OpenCodeのConsoleへの不正アクセスも取り上げている。今回の機能とは別の話題だ
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- Claudeの最新アップデート・更新履歴(公式リリースノートまとめ)
出典
- OpenCode — Release v2.2.3(2026年10月30日18時55分・日本時間)
- OpenCode — Release v2.2.4(2026年10月31日1時59分・日本時間)
- OpenCode — Claude Agent(v2ドキュメント)
- OpenCode — Providers(v1ドキュメント)
- OpenCode — プルリクエスト#58782「feat(core): add Claude Agent provider」、#60603
- OpenCode — 公式のX投稿
- Anthropic — Legal and compliance(Claude Code ドキュメント)
- Anthropic — Agent SDK overview


