ChatGPT検索はGoogleの約5分の1、OpenAI幹部が発言

ChatGPTの検索はGoogleの約5分の1、OpenAI幹部が発言。Web検索が走った質問を1回と数える。Ahrefsの2月の推計は約12%。サイトへの送客は別の数字
平山 大樹(AB通信 運営責任者)

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この記事の要約

OpenAIでChatGPTの一般向け製品を率いるアダム・フライ氏が、ChatGPTの「検索のような質問」の量はGoogleの検索量の約5分の1だと話しました。米国時間11月2日(月)夜にOpenAIがニューヨークで開いた夕食会での対談で、内容は11月3日にニュースレター「Big Technology」が公開しています。OpenAIは、質問してWeb検索が走るたびに1回と数えているといいます。ただ、比べたGoogle側の数字の出所や期間、地域は明かされていません。数字の算出方法をまとめた資料が出たわけではなく、イベントでの発言という位置づけです。Ahrefsが2月に出した「約12%」という推計とは、数え方が違います。

出典:Big Technology、Search Engine Journal、The Verge、Ahrefs(記事末の「出典」に一覧)

OpenAI幹部「Googleの約5分の1」

発言したのは、ChatGPTの一般向け製品(コンシューマー製品)の責任者アダム・フライ氏です。Big Technologyのアレックス・カントロウィッツ氏との短い対談で、次のように話しました。

「ChatGPTの検索のような質問(search-like queries)の量は、いまやGoogleの検索の量のおよそ5分の1です」(原文:ChatGPT’s volume of search-like queries is now roughly one-fifth the volume of queries of Google.)

同じ対談では、ChatGPTの週間ユーザー数が60日で10億人から12億人に増えたこと、画像の生成が週15億枚、音声機能の利用者が週2億5,000万人であることも話しています。

The Vergeはこの場を「プレスイベント」と伝えています。ただ、OpenAIが数字の根拠や計算方法を資料として公開したわけではありません。あくまで幹部の発言として受け止めるのが妥当です。

「Web検索が走った質問」を1回と数える

カントロウィッツ氏は、検索を含む会話を1回と数えるのか、Web検索が必要な質問を1つずつ数えるのかを尋ねました。フライ氏の答えは「質問してWeb検索をするたびに、それが1回の検索です」(原文:Every time you ask a question and go search the web, that’s a search.)でした。

つまり、1つの会話の中でWeb検索が3回走れば、3回と数えることになります。The Vergeによると、言葉の意味を聞くような質問や、簡単なやり方の説明など、Web検索が走らないやりとりは含みません。

一方で、比べた相手のGoogleの検索量がどの数字なのかは、明かされていません。Search Engine Journalは、Googleのどの数字を使ったのか、いつの期間か、どの地域を対象にしたのかが、公開された対談では示されていないと指摘しています。

Ahrefsの「約12%」とは数え方が違う

SEOツールのAhrefsは2026年2月、ChatGPTの検索量はGoogleの約12%だとする推計を出しています。計算は次のとおりです。

  • ChatGPTのプロンプト(指示文)は1日25億件(2025年7月時点の数字)
  • そのうち、これまでならGoogleで調べていたような依頼を65%とみて、1日16.25億件
  • Googleの検索は年間5兆回超、1日あたり137億回
  • 16.25億÷137億で11.86%(約12%)

Ahrefsの推計は、プロンプトを「どんな種類の依頼か」で分けた数字です。フライ氏の数字は「Web検索が実際に走った回数」で、数えているものが違います。なお、Ahrefsの記事では、検索に当たる割合を狭くとると4.38%、広めにとると9.42%になる計算も示しています。

図解:ChatGPT対Google、数え方で変わる。OpenAI幹部の発言は約5分の1で、質問してWeb検索が走るたびに1回と数え、Google側の数字の出所・期間・地域は非公開。Ahrefsの2026年2月の推計は約12%(11.86%)で、1日25億プロンプトのうち検索に当たる65%をGoogleの1日137億回と比べた数字。サイトへの送客はAhrefsの2026年10月の集計でGoogle 24.74%、ChatGPT 0.36%
Big Technology、The Verge、Search Engine Journal、Ahrefsの公開情報をもとにAB通信が作成
OpenAI(2026年11月)Ahrefs(2026年2月)
数字Googleの約5分の1Googleの約12%(11.86%)
1回と数えるもの質問してWeb検索が走るたびに1回検索に当たる種類の依頼(全体の65%)
ChatGPT側非公開1日25億プロンプト(2025年7月)の65%
Google側出所・期間・地域は非公開年間5兆回超(1日137億回)
出た場所対談での発言Ahrefsのブログ記事
数え方の違い(各出典をもとにAB通信が作成)

サイトへの送客はGoogleが大きく上回る

検索の量とは別に、サイトにどれだけ人を送っているかを見ると、差はまだ大きいままです。Ahrefsが公開しているChatGPTとGoogleの送客の比較(11月3日更新)では、2026年10月の訪問のうち、Googleから来た割合は24.74%、ChatGPTは0.36%でした。アジアのサイトに限ってもGoogleは32.60%、ChatGPTは0.37%です。

この数字は、Ahrefsの無料のアクセス解析を入れている11万8,671サイトが対象です。すべてのサイトを代表するものではありませんが、「ChatGPTで調べる人が増えている」ことと「ChatGPTからサイトに来る人が多い」ことは、別の話だとわかります。

Search Engine Journalも、フライ氏の数字はChatGPTの検索がGoogleの検索を置き換えているかどうかを示すものではないとしています。同誌によると、Googleの親会社Alphabetは、2026年7〜9月期の決算で、検索の件数の伸びが過去5年で最も大きかったと説明しています。

サイト運営者が見ておきたいこと

「ChatGPT対Google」の数字を見るときは、何を数えた数字なのかを確かめると読み違えにくくなります。検索の量、利用者の数、サイトへの送客は、それぞれ別の指標です。自分のサイトでは、Googleアナリティクスなどの参照元でChatGPTからの訪問がどれくらいあるかを、Googleからの訪問と並べて見ておくと、実際の影響をつかみやすくなります。

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  • 2026年11月4日:初版

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