「リスティング広告を出そう!」と考えているものの、予算をどれくらい用意したらいいのか分からない・・と感じている担当者の方は非常に多いですよね。
これまでリスティング広告を出稿したことがない初心者の方は、
- そもそもリスティング広告の費用ってどのタイミングでかかる?
- 予算を決める際に何か手法とかあるのかな?
- 成果が出なかったらどうしよう・・・
など悩みは尽きないはず。
結論から言うと、リスティング広告の予算は「1件の成約にかけられる予算(CPA)」が決まっていれば算出することが可能です。
この記事では、具体的なリスティング広告の仕組みから、費用対効果、予算を決める際の計算手法などについて解説しています。
読み終えれば、あなたもリスティング広告を出す際の予算はいくらで設定すべきなのか理解できるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
リスティング広告の費用が決定する仕組み
リスティング広告はクリック課金制であるため、基本的には1クリックされたタイミングでお金がかかる仕組みになっています。
まず出稿する際には「キャンペーン」(広告枠)ごとに「1日当たりの予算」を決定します。
基本的には設定した1日の予算を超える広告が配信されることは稀で、予算額を超えて広告が配信されることはありません。
設定した1日当たりの予算 × 30.4日 = 月予算
という形で請求されるので、1日当たりの予算+出稿する期間を決めれば、あとはお金を払うだけです。
広告がどれくらいの頻度で表示されるかは、キーワードのボリュームや単価などによっても異なりますが、設定した予算の中で出稿できるということは覚えておきましょう。
リスティング広告で重要視すべきは「費用対効果」
よくリスティング広告を初めて出稿する担当者の方の中には「どれくらい効果が出るのか」不安に思っている方も多いはず。
広告を出すからには成果が求められるので、社内での成果をアピールする上でも、費用対効果は非常に重要視しているでしょう。
一般的にリスティング広告は、具体的に悩みを解決したい検索ユーザーに対して、広告を出稿できるので、費用対効果は高いと言われています。
しかし結論から言ってしまえば、リスティング広告も実際に出稿してみないと、具体的な費用対効果は感じにくいもの。
もちろん計算によって予算や、おおよその成果指標は予測することができますが、実際にどのくらいCVさせられるかは出してみないと分かりません。
これはCVR(コンバージョン率)が広告の質、ユーザー層などによって大きく左右されるため、予定通りの成果が必ず得られるとは限らないためです。
広告を出してみたら、思いのほか調子が良かったり、逆に全く成果が出ないようなことも考えられるのです。
平均クリック単価(CPC)から広告予算を投下した時の獲得件数を計算する
社内で大体の広告予算が決まっている場合、費用対効果を計算する手法として1クリック当たりにかかる平均の費用(CPC)を利用することも多いです。
CPCはGoogleのキーワードプランナーで確認可能で、1件のクリックに対して、何円の費用が必要なのか把握することが可能。
CPCを利用する場合は下記の公式で、獲得件数(CV数)を予測します。
広告予算 ÷ 平均クリック単価(CPC)× コンバージョン率(CVR)= 獲得件数(CV数)
例えば月予算が20万円、平均クリック単価が50円のKWで、商材のCVR(成約率)が2%の場合、
20万円 ÷ 50円 × 2%(CVR)= 80件(CV数)
となり「月に20万円投下すると、80件の申し込みを見込める」ことが分かりますよね。
費用対効果を見極めるために、この手法は非常に使えるので、ぜひ覚えておいてください。
テスト予算で回してみる
リスティング広告運用に本腰を入れるか迷っているのであれば、一旦「テスト予算」と割り切って、広告を回してみるのをおすすめします。
実際に一定期間、広告を回してみれば、クリック数・流入数・CVRなどが分かるので、その後継続するかどうかも検討していけます。
費用対効果を測るには、広告を出稿するのが1番なので、まずは期間を決めて、テスト予算で運用してみるのも方法の1つでしょう。
SNS集客など別施策を考える
リスティング広告を回してみて、費用対効果があまり良くないと判断したのであれば、別のチャネルからの集客を考えるのもひとつの手段です。
あまり費用対効果が高くないのにも関わらず、ずっと広告を出し続けていても、思うような成果は得ることができません。
商材によっては、SNS集客など別の施策の方がハマる可能性もあるので、集客手段を変更してみるのも1つの方法。
リスティング広告以外にも考えられる施策は沢山あるので、別施策を考えてみるようにしましょう。
リスティング広告の予算は「CPA」から計算する
一般的にリスティング広告の予算を求める際には、成約(お問い合わせ・資料請求)を1件獲得するのにかかる費用から計算します。
目標成果指標を決める際に、Webマーケティングでよく使われるのが「CPA(Cost Per Acquation)」という単語。
CPAとは1件当たりの獲得にかけられる予算のことで、この値さえわかっていれば、全体の広告予算を決定することが可能になります。
CPAから求める月当たりの予算は、下記の公式に当てはめるだけで簡単に求められます。
目標獲得単価(CPA)× 目標コンバージョン件数(CV数)= 広告予算
例えば、CPAが3,000円で、月に100件は申し込み件数が欲しい!と考えたのであれば、
3,000円(CPA) × 100件(CV数) = 300,000円(月予算)
という計算になり、月当たり30万円が予算ということになるのです。
CPAの割り出しは難しいかもしれませんが、予め社内で決まっていると、全体の運用予算がコントロールしやすいので、仮の予算として定めておくようにしましょう。
リスティング広告運用代行を依頼する際に最低限準備すべき項目
リスティング広告は、初心者がいきなり運用を始めても分からないことが多く、なかなか成果を効率化できない企業も少なくありません。
またキャンペーンのような形で、広告を一定期間だけ出稿するだけなら、なおさらプロに任せた方が効率的ですよね。
実際、リスティング広告運用の代行を行ってくれる業者は多数存在するため、代理店に運用を依頼しようと考えている方も多いでしょう。
しかし全く何も用意していない状態で依頼してしまうと、業者に足元を見られて高めに見積もられたり、余分にコンサル料金を取られたりすることも。
効率的な運用を行ってもらうためにも、代行をお願いする際に、最低限用意すべき3つの項目についてまとめました。
出稿を検討しているキーワード
リスティング広告は、狙いたいキーワードに対して広告を出稿する仕組みです。
全く狙いたいキーワードが決まっていない状態だと、キーワード選定を行うところから始めなくてはなりません。
どのキーワードに対して広告を出稿するかによって、広告の成果が大きく変わってくるもの。
基本的には業者と相談しながら決めた方がいいですが、あらかじめどのようなキーワードで広告を出したいのかは決めておくようにしましょう。
成約1件当たりの獲得予算(CPA)
予算を決める際に重要となるCPAについても、なるべく事前に決めておくと予算設定・交換検証などがスムーズです。
CPAを決定する際には、色々な公式がありますが、
- 粗利=CPA
- 粗利×LTV=CPA
などでざっくり計算しておくのが定石。
予算を社内で決めてから依頼した方が、代理店側も対応しやすくなるので、ぜひCPAだけでも算出しておくようにしましょう。
LP(ランディングページ)
リスティング広告で効果を最大化するために欠かせないのがLP(ランディングページ)の存在。
LPとは商品購入に特化して作られた1ページのWebページのことで、ページを訪れたユーザーの購入意欲を掻き立て、CVさせやすくする目的で作られています。
いくら最適化した広告を出稿しても、着地先のページできちんと魅力を伝えられていないと、購買件数は増えていきません。
LPを用意しておくことで、より高い成約率につなげることができるので、可能であれば予め制作しておくことをおすすめします。
まとめ|リスティング広告予算はざっくり考えておくのがベスト
リスティング広告の予算は、基本的にCPAさえ決まっていれば、あとは目標とする成果と兼ね合いで相談していけば問題ありません。
広告費用が多ければ多いほど、沢山のユーザーにリーチさせることが可能ですが、少ない予算でも効率的に運用すれば十分に効果は得られます。
最適な成果を出していくためにも、きちんとCPAを算出して、自社にとって最適な月額予算はいくらなのか検討しておくように心がけましょう。