楽天市場において転売対策に頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか?転売を放置すると自社商品やブランドの価値が低下するだけではなく、ほかの転売屋からもターゲットにされるおそれもあります。本記事では、楽天市場で転売されることで生じるリスクや転売屋への対策方法を解説します。転売による売上低下やブランド毀損などで、ショップ運営に影響を受けている方は、ぜひ対策を参考にしてみてください。
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楽天市場で転売が禁止されている商品
転売とは、買い取った商品をほかに売り渡すことです。たとえば、「間違って2つ買ってしまった商品の1つをフリマアプリで売る」「スマートフォンを買い換える際に下取りに出す」なども転売にあたります。
転売そのものに違法性はありませんが、医薬品や化粧品、酒類などを必要な資格を持たずに販売することは法律違反です。また、チケットの高額転売を繰り返す行為は不正転売と呼ばれ、罰則の対象になります。
また、「正規取引店ではない店舗が正規販売店から購入した商品を販売する」「限定品を買い占め、不当に価格を釣り上げて販売する」といった悪質な転売もあります。
楽天市場においても転売について理解し、転売によって生じるさまざまなリスクを最小限に抑えましょう。
楽天市場では、以下の商品が転売・販売禁止に該当します。
- 商品に関する契約等で譲渡・転売が禁止されている商材
- 他人の権利・利益を侵害する可能性のある商材
- 楽天市場が不適切と判断した商材
上記商品の転売を見つけた場合は、楽天市場に報告しましょう。販売自体を禁止しているものもあるため、違反していないか今一度チェックしておいてください。
商品に関する契約等で譲渡・転売が禁止されている商材
商品に関する契約等で譲渡・転売が禁止されている商材例としては、以下のものがあげられます。
- 預貯金や証券の口座、預貯金通帳、クレジットカード、キャッシュカード、ローンカード等
- 携帯電話やPHS、ポケットベルなどで開通済みのもの
本人確認を必要とする契約済みの商品は、譲渡や転売は禁止と覚えておきましょう。
他人の権利・利益を侵害する可能性のある商材
他人の権利・利益を侵害する可能性のある商材としては、以下のものがあげられます。
- 偽ブランド品、レプリカ、ブランド品のリメイク品や類似品、真正品であると証明できない商品
- 「ヴィトン風」「エルメスタイプ」「○○調」等と表記して販売される商品
- CD・DVD・ビデオ・ソフトウェアの違法コピー等の著作権を侵害する商品
- 無断で撮影したブロマイド、無許可でタレント画像等を使用した商品等、肖像権、パブリシティ権を侵害する商品
- 他人の名誉、信用を毀損する商品
- スクランブルキャンセラー、コピーガードキャンセラー
商標登録されている商品のコピー品、著作権・肖像権・パブリシティ権を侵害する商品、違法コピーを目的とする商品等は、転売だけではなく販売自体も禁止されています。
楽天市場が不適切と判断した商材
楽天市場が不適切と判断した商材としては、以下の例を参考にしてください。
- 根拠のない「金運上昇」や「波動」等、迷信もしくは迷信に類し、または非科学的な表現を用いた商品
- 宗教色の強い商品(墓石、仏壇等を除く)
- 性的機能の強化・改善を目的とするいわゆる精力剤
- 使用期限の切れた医薬品、医薬部外品、化粧品、動物用医薬品、動物用医薬部外品
- 「消費期限」の切れた食品
- 鯨、イルカの部位を用いた製品
- 金地金商品(金の延べ棒、ゴールドバー、金のインゴット等)
上記商品も転売だけではなく販売も禁止です。公序良俗やモラルに反するもの、悪用のおそれがあるもの、危険物や法令等で禁止されているもの、青少年の保護育成上好ましくないものも販売しないように注意してください。
楽天市場で転売対策をせず放置する5つのリスク
楽天市場において自社商品の転売を放置した場合、以下の5つのリスクが懸念されます。
- 自社売上や利益率の低下
- 商品価値・ブランド価値の低下
- 値崩れの発生
- 品質低下やクレームの懸念
- 適切な流通の阻害
それぞれのリスクをしっかり理解し、自社商品やブランドの価値を守る行動をとりましょう。
自社売上や利益率の低下
楽天セール中に価格を下げて売っていた商品を、転売屋に自社の通常価格より低い値段で常時販売されたとします。すると、セール時以外は価格の安い転売屋のほうにユーザーが流入する可能性があります。
転売屋にお客さまがとられることで、自社の売上や利益率の低下が懸念されるでしょう。
商品価値・ブランド価値の低下
楽天市場において、自社商品が転売屋に購入されることで、自社商品のコピー品が作られるケースがあります。ユーザーが正規ブランド商品を買っていると思っていた場合、粗悪なコピー商品が届いたときにブランドの信頼感は損なわれるでしょう。
また、正規品であっても、転売されることで本来受けられるアフターフォローの対象外となります。メーカー保証での商品修理や交換対応が受けられないため、ユーザーに悪印象を与えかねません。
さらに、低評価の口コミを書かれた場合、ほかのユーザーに広まることで、商品価値やブランド価値がどんどん下がるおそれがあります。
値崩れの発生
楽天市場において、転売屋によって市場に通常より安価な商品が出回ると、価格競争が起こり得ます。
競合他社に負けないよう価格を下げて売らざるを得なくなることで、値崩れが発生する可能性があります。値崩れによって自社商品を値下げせざるを得なくなった場合には、利益率やブランド価値の低下につながる点に注意が必要です。
適切な流通の阻害
楽天市場に商品がたくさん出回る場合と逆に、転売屋に商品が買い占められることもあります。
商品がほしい人に行き渡らないほか、商品が流通しないことで商品価格の高騰も考えられるでしょう。ユーザーが適正価格を把握できなくなり、購入を検討しにくくなることで、売上や利益への影響が出てくる可能性があります。
品質低下やクレームの懸念
転売屋とメーカーでは、商品管理体制が異なると考えられます。転売屋の手元で正しく管理されていない場合、商品に不備が生じる可能性があるでしょう。
とくに食品では、温度管理や賞味期限の管理が必須です。もし、品質が低下していた場合、そのクレームがメーカーである自社に来るかもしれません。
楽天市場でできる8つの転売対策
楽天市場で転売を防ぐためには、以下の8つの対策が効果的と考えられます。
- ショップページに転売禁止の文言を載せる
- SEO対策や広告運用で上位表示させる
- 公式ショップとわかるようにページデザインを統一する
- 購入数を限定する
- 流通量を適正に管理する
- 転売の可能性を感じたらキャンセル申請を行う
- 転売屋を見つけたら楽天市場へ通報する
- フリマアプリへの転売出品をチェックする
「転売を許さない」という意思表示をし、利益やブランド価値を守るためにも、一つひとつ実行してみてください。
ショップページに転売禁止の文言を載せる
楽天市場の店舗トップページや商品ページに、転売禁止の文言を載せるのは効果的です。
はっきりと記載することで、転売屋に「転売のターゲットにできない」と思わせられます。通常のユーザーにも「正規のルートで買うようにしてください」と周知できるでしょう。
SEO対策や広告運用で上位表示させる
楽天市場のSEO対策や広告運用を行い、転売屋商品よりも自社商品をユーザーの目に留まりやすくすることで、転売を防ぐことが可能です。
楽天市場でのSEO対策では、ブランド名や商品名などにキーワードを盛り込むことで、上位表示しやすくなります。ユーザーが商品を検索したときに、自社商品を見つけてもらえれば、転売商品よりも自社商品が選ばれるでしょう。
楽天市場では、検索連動型広告やクーポンアドバンス広告などがあり、商品の露出を増やせます。さまざまなページで自社商品への導線をつくることで、公式ショップへのアクセスを獲得できるのがメリットです。
公式ショップとわかるようにページデザインを統一する
楽天市場では、商品が「検索一覧ページ」や「この商品を見ている人はこちらもチェック欄」に掲載されている場合、多くのユーザーは画像を見てクリックするか判断します。
画像だけで正規販売商品か転売商品かの判別がつくように、「正規販売店」の文字を入れる、文字の書き方や書体を統一するなどの工夫をしましょう。どの商品画像を見ても公式ショップとわかるようなデザインにするのが理想です。
購入数を限定する
楽天市場で転売屋による買い占めを防ぐために、ひとり当たりの購入可能数を制限しましょう。新商品や人気商品はとくに気をつけ、複数アカウントから同一住所への注文がないかなど、チェックを強化する必要があります。
購入数を制限することで、多くの人に商品を行き渡らせられるメリットもあります。
流通量を適正に管理する
コロナ禍におけるマスクのように、流通量が少ないと希少価値が上がり、転売屋にとってターゲットになってしまいます。品薄状態にならないよう、流通量をしっかり管理しましょう。
流通量を管理しづらい商品の場合は、受注生産にするのも方法のひとつです。
転売の可能性を感じたらキャンセル申請を行う
楽天市場で転売の可能性を感じたら、キャンセル申請を行いましょう。転売の見分け方として、以下の点に注意してください。
- 一度の注文で大量に購入する
- 短期間に何度も購入する
- 購入者と届け先が違う注文を複数回行う
- 複数アカウントから同一配送先への注文を行う
上記のような注文が入った場合、転売屋の可能性はないか慎重に見極め、キャンセル申請を行いましょう。
転売屋を見つけたら楽天市場へ通報する
楽天市場で転売を確認した場合、すぐに楽天市場のサポートに通報してください。商標登録をしている場合は、権利侵害通知窓口から通知するとよいでしょう。
何も対策せず放置した場合、転売屋同士で情報共有され、新たな転売屋のターゲットにされるおそれがあります。
商品削除・テキスト削除・画像削除の3つから対応を依頼でき、楽天市場が権利を侵害していると判断した場合には、該当する転売の削除が可能です。商品ページ全体を削除できない場合もありますが、画像やテキストなどが削除されるだけでも、転売商品の魅力を下げられ、転売対策につながります。
フリマアプリへの転売出品をチェックする
転売商品は楽天市場だけではなく、フリマアプリで販売されている場合もあります。フリマアプリで転売禁止の自社商品が出品されていた場合、出品者に対して対策を行いましょう。
具体的な対策は、「フリマアプリの出品者情報と自社の注文履歴を照会して、ユーザーを特定する」「アプリ運営会社と連携し出品停止してもらう」「出品商品が商標登録済みのものであれば、法的手段を取ると出品者にメールする」などです。
転売をした出品者が特定できた場合、今後は自社商品を販売しないようにするなど対策をしましょう。
楽天市場の転売防止への取り組み
楽天市場では、転売や不適切商品に対して、以下の独自の取り組みを実施しています。
- 販売時に必要な許認可(酒、古物、医薬品等)や、取り扱い業歴、仕入れ先などを確認する審査
- 定期的な出品商品のモニタリング
- 提携メーカーとの情報共有・対策
酒類や医薬品などを販売する場合、販売に必要な許認可がなければ楽天市場への出店の許可が下りません。取り扱い業歴や仕入れ先も確認することで、不適切な流通を阻止しています。
不適切な商品が販売されていないかを日々チェックし、模倣品の疑いがある商品を見つけた場合、ブランド権利者と提携し調査を行います。模倣品を販売している事実が明らかになった場合、出店者にサービス停止や出店契約解除等のペナルティが課せられます。
協定を締結したメーカーとは、以下の情報を共有することで、転売に対する具体的な対策を講じています。
メーカーからの情報提供 | 楽天市場の対応 |
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商品の品質・安全性を損なうおそれがある商品、及びメーカーが消費者利益の観点から流通経路を限定している商品の情報 | 商品の品質、安全性を損なうおそれがある商品、及びメーカーが消費者利益の観点から流通経路を限定している商品の削除 |
商品流通経路に関する情報の開示 | 出店事業者の商品仕入れ先情報とメーカー提供の商品流通経路の照会 |
商品画像盗用ページの情報提供 | メーカーがもつ著作権を侵害する商品画像の削除対応 |
転売されている「商品の品質や安全性が保証されない商品」や「正規の流通経路以外から仕入れられた商品」は、メーカーが楽天市場に報告することで削除されます。不正に商品画像が使用されている場合も削除できるため、見つけたらすぐに報告しましょう。
楽天市場で転売対策をし自社ブランドや売上を守ろう
楽天市場において、転売は違法ではないものの、自社商品を転売されると、自社の売上減少やブランド・商品価値の低下などのリスクがあります。
転売に対策を行わず放置することで、自社へのクレームや商品の値崩れ、商品価格の高騰が起こり得るほか、新たな転売屋のターゲットにされかねません。
ひとり当たりの購入数を制限したり、SEO対策や広告運用で自社商品をユーザーの目に留まりやすくしたりして、楽天市場で転売されない環境づくりをし、自社ブランドや売上を守りましょう。
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