Amazonでの売上をアップするために重要な「商品紹介コンテンツ(A+)」ですが、どのような機能か理解していない方もいるのではないでしょうか。商品紹介コンテンツ(A+)を活用することで、より魅力的な商品ページを作成でき、CVRの向上やブランディングなどの効果を期待できます。本記事では、Amazonの商品紹介コンテンツ(A+)の種類や作り方、ガイドラインなどを解説しているので、参考にしてください。
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Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)とは
「A+(エープラス)」と呼ばれるAmazon商品紹介コンテンツは、画像やテキストなどを使用して商品の特徴や魅力をアピールできる機能です。商品ページの「商品の詳細情報」以下の部分に表示されます。
Amazonの商品ページはレイアウトが決まっており、店舗ごとに差を出すのが難しいという特徴がありますが、Amazon商品紹介コンテンツ(A+)を利用することで、他社との差別化を図りやすくなるのが特徴です。
Amazon商品紹介コンテンツ(A+)には、複数のテンプレートが用意されているため、訴求したいものにあったレイアウトを選びましょう。
Amazon商品紹介コンテンツ(A+)を利用するには、大口出品者かつブランド登録をしていることが必要です。A+を利用したい方は、大口出品プランの登録とブランド登録を完了させましょう。
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)の種類
Amazon商品紹介コンテンツ(A+)には、以下の3種類があります。
- ベーシックAプラスコンテンツ
- プレミアムAプラスコンテンツ
- ブランドストーリー
それぞれの特徴を理解し、商品にあった種類を選びましょう。
ベーシック商品紹介コンテンツ
ベーシック商品紹介コンテンツとは、商品の特徴や用途の詳細を補足する機能です。商品詳細ページの商品説明セクションに表示されるもので、以下の項目を設定できます。
- 14種類のモジュールの中から5つ
- 段落見出しや画像・テキスト
- 箇条書きや番号付きリストなどのリッチテキスト
- 同ブランド内商品の比較表
モジュールとは、決まったフォーマット(テンプレート)と考えてください。「画像だけのモジュール」「画像と文字を組み合わせたモジュール」「3商品載せられる比較表のモジュール」など、複数ある中から5つ選べます。
ユーザーが気になる情報を記載することで、購入の決定を後押しします。
プレミアム商品紹介コンテンツ
プレミアム商品紹介コンテンツとは、ベーシック商品紹介コンテンツのアップデート版です。ベーシック商品紹介コンテンツと同様に、商品詳細ページの商品説明セクションにて、以下の項目を設定できます。
- 19種類のモジュールのなかから7つ
- ベーシック商品紹介コンテンツより大きな画像
- 複数の動画
- スライド式のバナー広告
- ベーシック商品紹介コンテンツより詳細に載せられる比較表
- ホットスポットにカーソルを合わせるインタラクティブモジュール
- Q&A
「ホットスポットにカーソルを合わせるインタラクティブモジュール」とは、画像の中の任意の場所にスポットを追加し、補足説明を入れられる機能です。
たとえば、画像の日傘の表面・裏面にスポットを設置すれば、「表面は白色で光や紫外線を反射します」「裏面は黒色で地面からの反射光を吸収し顔の日焼けを防ぎます」といった説明文を入れられます。
スポットにリンクを設置することで、ほかの商品に誘導することも可能です。
ブランドストーリー
ブランドストーリーとは、ブランドの歴史や価値、商品ラインについて補足する機能です。商品詳細ページのブランド紹介セクションに表示されるもので、以下の機能を持っています。
- フルスクリーン背景のカルーセル表示
- 画像およびテキストカード
- ほかの商品およびAmazonブランドストアへのリンク
カルーセルとはスライドを意味しており、最大19枚のパーツを入れたモジュールをスライド式に表示できます。
ベーシック商品紹介コンテンツまたはプレミアム商品紹介コンテンツと併用可能です。登録済みブランド所有者であれば、所有しているすべてのASINページに公開できます。
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)を活用する5つのメリット
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)を活用すると、以下のメリットを期待できます。
- 情報量の多い商品ページを作成できる
- CVRの向上が期待できる
- ブランディングを強化できる
- 他社との差別化ができる
- Amazon SEOの評価向上が期待できる
売上や集客アップを期待できるため、ぜひAmazon 商品紹介コンテンツ(A+)を活用しましょう。
情報量の多い商品ページを作成できる
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)を活用すると、商品の詳細情報を多く載せられます。
通常のページ作成範囲内では載せ切ることのできない複数の動画やQ&Aなどを入れ込めば、ユーザーの検討材料が増えます。情報量が多い方が購入を検討しやすいため、購入決定の後押しにつながるでしょう。
CVRの向上が期待できる
コンバージョンレート(CVR)とは、サイト訪問者のうち、購入にいたった割合です。商品情報を多く載せることで、商品に対する不安や疑問が解消され、CVRの向上を期待できます。
同ブランド内商品の比較表を活用すれば、ほかの商品への誘導も可能です。サイト内の回遊率が上がり、CVRの向上につながるでしょう。
ブランディングを強化できる
ブランドストーリーでは、ブランドのなりたちや込められた想いなどを伝えられます。ブランドの背景を周知することで、認知拡大やブランドへの理解など深められるでしょう。
ブランドがもつコンセプトやビジョンへの共感を得たり、商品イメージを高めたりすることで、ユーザーとの関係を構築できます。
他社との差別化ができる
Amazonの商品ページはテンプレートが決まっており、他社との差別化がしにくいのが特徴です。Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)を利用すると、モジュールや動画などを利用することで、他社との差別化がしやすくなります。
たとえば、複数の商品を出品している場合には、比較表を設置することで品揃えのよさを訴求できます。使用方法が複雑な商品には、説明動画を載せることで信頼のおける店舗という印象を与えられるでしょう。
Amazon SEOの評価向上が期待できる
商品紹介コンテンツ(A+)は、Amazon SEOによい影響を与える可能性があります。
Amazon SEOのアルゴリズムは公表されていませんが、以下の要素が重要と考えられています。
要素 | 評価を得るための主な対策 |
---|---|
商品名 | ・検索ニーズの高いキーワードを適度に盛り込む ・検索しやすい自然なタイトルにする |
商品仕様 | ・検索ニーズの高いキーワードを適度に盛り込む ・商品の特徴を5つに絞り込んで強調する |
商品説明文 | ・自社商品の特徴・魅力・他社商品との違いなどを記載する |
商品画像 | ・商品詳細がわかる質の高い画像を豊富に入れる ・使うイメージがわかる画像を入れる |
検索キーワード | タイトルや商品説明文に使っていないキーワードを網羅する |
販売実績 | 直近1週間の販売件数を増やす |
コンバージョン率(CVR) | 一定の基準以上にCVRを高める |
在庫数 | 過去の売上から予想し、在庫切れが起きないようにする |
価格 | 他社と比較し、適正な価格を設定する |
商品紹介コンテンツ(A+)を設定することで、コンバージョン率(CVR)や販売実績の向上に貢献できるため、Amazonでの上位表示の実現を期待できます。
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)で注意したい4つのデメリット
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)を活用する際には、以下の4点に注意が必要です。
- 作成・編集に知識やスキルを求められる
- ガイドラインを遵守する必要がある
- スマホとPCそれぞれの表示を確認する必要がある
- 商品紹介コンテンツか商品説明文のどちらかを選ばなければならない
デメリットをしっかり把握し、適切にAmazon 商品紹介コンテンツ(A+)を活用しましょう。
作成・編集に知識やスキルを求められる
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)では、さまざまなモジュールが用意されています。それぞれの種類や違いを把握し、商品にあったモジュールを選択しないといけません。もっとも成果につながりそうな組み合わせを考えるために、知識やスキルを求められます。
慣れないうちは、画像を入れたりテキストを入れたりする作業に苦戦する可能性があります。商品の訴求に効果的な組み合わせや、見せ方を試しながら、ユーザーに刺さるコンテンツを作成できるようになりましょう。
ガイドラインを遵守する必要がある
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)には、独自のガイドラインが設定されています。ガイドラインに違反すると審査に通らないほか、ASINが削除されるおそれがあります。
ガイドラインをしっかり把握して、違反しないように気をつけましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
画像 | ・ファイル形式はjpg・bmp・png(RGBカラースペース内) ・ファイルの容量は2MB未満 ・解像度は72dpi以上 ・ページの画像ギャラリーで現在公開されているものと同じ画像を再利用しない など |
テキスト | ・コンテンツで指定している言語を使用する ・すべて大文字の文字列、フォント設定の乱用、情報の繰り返しなどは避ける など |
表示と受賞歴 | ・受賞歴を引用する場合は、受賞日および受賞を承認した組織を記載する ・2年より前に獲得した賞については、言及しない ・環境に関する表示文は、テキスト・画像どちらにも使用しない ・満足度に関する表示文や、「評価1位」「ベストセラー」など、自画自賛文は書かない など |
コンテンツの制限事項 | ・競合他社の商品に言及したり、比較したりしない ・「お手頃」「低価格」「無料特典」「無料」などの割引、プロモーション関連情報を書かない など |
詳しくは「商品紹介コンテンツガイドライン|amazon seller central」をご確認ください。
スマホとPCそれぞれの表示を確認する必要がある
商品紹介コンテンツ(A+)は、パソコンとスマホで表示が変わる場合があります。見にくいとユーザーへの訴求効果が低くなるため、必ず両方のデバイスから確認してください。
特に近年はスマホからネットショッピングをするユーザーが増えているため、スマホからの見え方に注意しましょう。
商品紹介コンテンツか商品説明文のどちらかを選ばなければならない
商品紹介コンテンツ(A+)を利用すると、テキストだけで記入する商品説明文は非表示になります。
商品説明フィールドに記載した重要な情報は、忘れずに商品紹介コンテンツ(A+)に記載しましょう。
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)の作り方
効果的なAmazon 商品紹介コンテンツ(A+)の作成の流れは以下の通りです。
- コンテンツマネージャーページから作成を開始する
- コンテンツ名と言語を設定する
- モジュールを追加する
- 適用するASINを選択する
- Amazonに提出し承認を待つ
一つひとつ丁寧に行い、魅力的な商品紹介コンテンツ(A+)を作成しましょう。
1.コンテンツマネージャーページから作成を開始する
Amazon セラーセントラルの「在庫」メニューから「商品紹介コンテンツ管理」を開きます。
右上の「商品紹介(Aプラス)コンテンツの作成を開始する」ボタンをクリックすると、コンテンツの追加が可能です。
作成する商品紹介(Aプラス)コンテンツの種類を選びます。
商品の情報量を増やしたい場合は「ベーシック」か「プレミアム」を選択します。ブランディングの強化やブランドの認知拡大をしたい場合は「ブランドストーリー」を選択しましょう。
2.コンテンツ名と言語を設定する
次に、コンテンツ名を入力し、言語を選択します。コンテンツ名は、商品名やASINなどのわかりやすいものにするのがおすすめです。
3.モジュールを追加する
画面中央の「モジュールを追加」ボタンを押すと、モジュールの選択画面が表示されます。
ベーシック商品紹介コンテンツでは5つまで、プレミアム商品紹介コンテンツでは7つまで選択可能です。
選択したモジュールの指定通りに画像やテキストを追加しましょう。画像サイズが指定のサイズを超えている場合は、自動的に調整されます。手動で画像のトリミングや拡大/縮小を行うことも可能です。
デスクトップやモバイルデバイスでどう見えているかをプレビューできるので、確認しておきましょう。
4.適用するASINを選択する
「ASINの追加」から適したASINを検索し、「コンテンツを適用」をクリックしましょう。
1,000件を超える商品に商品紹介コンテンツを適用する場合、「一括アップロード」を使用してください。スプレッドシートを利用すると、最大500,000件のASINを一括適用できます。
5.Amazonに提出し承認を待つ
商品紹介コンテンツの下書きが保存されるので、プレビューを確認しましょう。問題がなければAmazonへ送信して完了です。
審査完了までには最大7営業日かかり、繁忙期にはそれ以上かかる場合があります。また、承認後のコンテンツが公開されるまで、24時間かかる場合があります。
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)が却下された場合の対処方法
審査後、商品紹介コンテンツ(A+)のステータスが掲載不可になった場合は、編集をクリックして掲載不可の理由を確認し、修正しましょう。商品紹介コンテンツのガイドラインに反していないか、主に以下の点を確認してください。
- 高画質で高解像度の画像を使用しているか
- 空白の量が多くないか
- 送信内容が空白になっていないか
- 文字がぼやけたり、読めない大きさではないか
- 申請・保証・保証情報を記載していないか
- 価格・プロモーション・連絡先の詳細を記載していないか
そのほか、商品紹介コンテンツガイドラインおよび商品紹介コンテンツに関するよくある質問とトラブルシューティングのヘルプページを確認しましょう。
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)の編集・削除方法
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)は、Amazonにコンテンツを提出した後でも変更が可能です。掲載停止もできるので、必要に応じてコンテンツの表示・非表示を切り替えましょう。
商品紹介コンテンツ(A+)を変更したい場合、新規作成の流れと同様に編集して送信すれば、再度審査を受けられます。主な編集手順は、以下を参考にしてください。
【テキストまたは画像を変更する】
- Amazon セラーセントラルの「在庫」メニューから「商品紹介コンテンツ管理」を開く
- コンテンツ表の下にあるプロジェクトを選択し、ドロップダウンメニューから「編集」をクリックする
- テキストボックスのテキストを編集する、または編集する画像を指定し新しい画像をアップロードする
- ASINを確認後、Amazonに送信する
【既存のプロジェクトに商品を追加する】
- Amazon セラーセントラルの「在庫」メニューから「商品紹介コンテンツ管理」を開く
- コンテンツ表の下にあるプロジェクトを選択し、ドロップダウンメニューから「編集」をクリックする
- ASINを追加し、Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)を適用する商品を選択する
- ASINを確認後、Amazonに送信する
1,000件を超えるASINを追加する場合は、一括アップロード機能を使用してください。スプレッドシートを利用すれば、最大500,000件のASINを一括アップロードすることが可能です。
新しいコンテンツが承認されるまでは、編集前のコンテンツが商品詳細ページに掲載されます。
【掲載停止・ASINの削除方法】
商品紹介コンテンツ(A+)を一時停止したい場合やASINを削除したい場合は、以下の流れで設定を行います。
- Amazon セラーセントラルの「在庫」メニューから「商品紹介コンテンツ管理」を開く
- コンテンツ表の下にあるプロジェクトを探すか、ASINまたは商品名で検索する
- すべてのASINのコンテンツを一時停止する場合は、「アクション」から「一時停止」をクリックする
- ASINのコンテンツを削除する場合は、「編集」をクリックする
- ASINタブをクリックする
- ASINが1,000個未満の場合、削除するASINの横にあるボックスにチェックを入れ、削除をクリックする
- ASINが1,000個を超える場合は、ASINの追加ページで「ASINレポートを作成」をクリックし、ASINのスプレッドシートを作成する。スプレッドシートを編集して保存し、スプレッドシートを一括アップロードする
- 確認と登録を行う
変更内容の処理には、最長で24時間かかる場合があるため、余裕をもって行いましょう。
AmazonベーシックA+とプレミアムA+との違い|画像サイズや比較表は?
AmazonベーシックA+とプレミアムA+の違いは以下の通りです。画像サイズやモジュールの利用可能数など、いくつかの違いがあります。
コンテンツの種類 | テキストと画像 | 画像サイズ | 比較表 | 商品詳細ページで利用可能なモジュール | モジュールの選択肢 | 動画とホットスポット | ナビゲーションカルーセル |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ベーシックA+ | ○ | 970 x 300 pix | ○ | 5 | 14 | × | × |
プレミアムA+ | ○ | 1464 x 600 pix | ○ | 7 | 19 | ○ | ○ |
比較表はベーシックA+とプレミアムA+のどちらでも表示できますが、プレミアムA+ではレビュー・価格・カート追加ボタンが掲載されています。
動画、画像内にリンクや説明を入れる機能、スライド式の画像はプレミアムA+でしか利用できません。ブランド内商品をより訴求する効果は、プレミアムA+の方が高いといえます。
AmazonプレミアムA+の費用・利用条件
現在プロモーション期間中のため、AmazonプレミアムA+の利用料金は無料です。プロモーション期間が終了した場合はAmazonから連絡が来るため、料金を確認し、そのまま継続利用するかベーシックA+にするかを検討しましょう。
AmazonプレミアムA+の利用条件は以下の2つです。
- カタログ内のすべてのASINに対して、商品紹介コンテンツ(A+)のブランドストーリーを適用している
- 過去12ヶ月間に、商品紹介コンテンツ(A+)が5件以上承認されている
AmazonプレミアムA+の利用資格の有無は、毎週チェックされています。 出品者が条件を満たしている場合、プレミアムA+の作成に進めるバナーが「商品紹介コンテンツ管理」内に表示されます。
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)を活用して売上アップにつなげよう
Amazon 商品紹介コンテンツ(A+)は、通常の商品ページに比べて情報量を充実させることができます。ユーザーへの訴求効果を高め、CVRを向上させる効果を期待できるため、積極的に活用するのがおすすめです。
他社との差別化やブランディングの強化が図れるほか、Amazon SEOの評価が高まることで検索時に商品が上位表示される可能性もあります。露出効果が高まるため、売上アップにつながることが考えられます。
商品紹介コンテンツ(A+)を効果的に活用し、成果へと結び付けましょう。
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