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Amazonの並行輸入品とは?出品するリスクや注意点を解説

Amazonの並行輸入品は正規輸入品よりも安く出品でき、競合がいない商品を扱えるのは魅力です。しかし、通常の出品よりも規制が厳しく、もし違反してしまった場合はアカウント停止などのリスクもあります。本記事では、Amazonで並行輸入品を出品する際の注意点や、リスクを減らすためのポイントを解説します。

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目次

Amazonにおける並行輸入品とは

Amazonでは、国内で製造または仕入れた商品だけではなく、海外の業者から独自に輸入した商品も出品が可能です。

ただし、輸入して出品できる輸入品のなかでも、並行輸入品はAmazonで販売する際のリスクが大きいため、気をつける必要があります。

取り扱いを十分に理解せず並行輸入品を販売してしまい、アカウント停止になってしまったケースもあるため、運営上のリスクを避けるためにも、並行輸入品について正しく知っておきましょう。

並行輸入品の出品に関する説明の前に、まずは「並行輸入品」と「正規輸入品」の違いを解説します。

並行輸入品とは

並行輸入品とは、正規輸入代理店やメーカー以外の海外直営店や海外正規代理店、免税店、特約店などの第3者を通じて輸入された商品のことです。

Amazonでは、以下のように定義されています。

並行輸入品とは、メーカーが認める正規輸入代理店以外を通じて国内に輸入された商品です。

引用:
並行輸入品について|Amazon
並行輸入品について – Amazonカスタマーサービス

メーカー以外の第3者を通じて輸入する際に、偽物の混入や商品状態の悪化などのリスクが生じるため、Amazonで出品する場合は正規輸入品よりも厳しい制限がかかります

正規輸入品と同じ仕様や品質であったとしても、メーカーが認める正規輸入代理店を通さずに輸入した場合は並行輸入品扱いとなるため、注意が必要です。

正規輸入品とは

正規輸入品とは、海外メーカーから直接またはメーカーが認める正規輸入代理店から仕入れた商品です。

第3者が仲介しないため、偽物の混入を防ぎ、メーカーの保証も受けられるため、ユーザーも安心して購入できます

ショップ運営を続けるうえで、リスクを最小限にするためにも、できる限り正規輸入品を出品しましょう。

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Amazonにおける並行輸入品を出品する2つのメリット

正規輸入品とは異なり、Amazonで取り扱う際にリスクがある並行輸入品ですが、以下の2つのメリットがあります。

  • 正規輸入品よりも安い
  • 日本で発売されていない商品を販売できる

それぞれ解説します。

正規輸入品よりも安い

一般的に、現地の言語などで書かれた取扱説明書の翻訳のコストや、アフターサービスや保証のためのコストなどを無視できるため、並行輸入品は正規輸入品よりも安く仕入れることが可能です。

また、海外メーカーから仕入れる場合は値崩れ防止の制限があるため、価格を安く設定できませんが、第3者を通じて仕入れることで、値崩れ防止の制限にかからず正規輸入品よりも安い価格で出品できます

商品について知識があるユーザーのなかには、リスクを承知したうえで価格が安い並行輸入品が魅力だと感じるユーザーもいるため、一定の需要があります。

日本で発売されていない商品を販売できる

正規輸入代理店が国内で取り扱わない商品がある場合は、海外の直営店などから直接仕入れて出品することで、日本で発売されていない商品を販売できます。

日本で未発売の商品は競合が少ないため、他社と商品ラインナップの差別化を図れます

服や小物など、日本語の説明書がなくても問題がない商品は、取り扱う際に比較的リスクが小さい傾向にあるため、保証を独自につけられない小規模なショップで仕入れて出品するケースがよくみられます。

ただし、日本で発売されていない商品のなかには、電圧や強度などの仕様が日本の法律と異なるために正規輸入品として存在していないケースもあり、しっかり調査してから輸入する必要があります。

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Amazonにおける並行輸入品を出品する4つのデメリット

Amazonで並行輸入品を取り扱う際は、以下4つのデメリットに注意しましょう。

  • 信頼性が低く、偽物の可能性がある
  • 購入者はアフターサービスが受けられない
  • 価格が正規輸入品よりも変動しやすい
  • 日本の規格に合わない可能性がある

それぞれ詳しく解説します。

信頼性が低く、偽物の可能性がある

並行輸入品は偽物が混入するリスクがあり、信頼性が低いというデメリットがあります。

偽物を販売してしまった場合には、Amazonから何らかのペナルティを受けることになり、最悪の場合はアカウント停止など、ショップ運営を辞めざるをえない状況に陥る可能性もあります。

また、ブランド品の偽物を販売してしまった場合は、商標法違反や詐欺罪などで逮捕される事態も考えられます。これらの罪には重い罰が下されるため、不完全な知識で並行輸入品を取り扱うリスクは非常に大きいです。

偽物の商品を購入したユーザーに対しても、品質が不十分なことで生じるリスクもあります。

出品者とユーザーの双方にリスクがあるため、偽物を確実に見破れない状態で取り扱うのは絶対に避けましょう。

購入者はアフターサービスが受けられない

並行輸入品の場合、メーカーや正規輸入代理店からの保証や交換などのアフターサービスを受けられません。

販売した商品に不具合などがあった場合は、自社負担で保証や交換に応じるなどの対応が必要になります。

Amazonでは、このような並行輸入品を購入するリスクをユーザーに対して喚起していますが、並行輸入品のリスクを把握せずに購入するユーザーによって低評価のレビューなどをつけられる可能性もあります

商品説明には、アフターサービスが受けられないことや、メーカー公認ではなく当店独自の対応であることをユーザーにわかる形で明記し、ユーザーとのトラブルが起きるリスクを減らしましょう。

価格が正規輸入品よりも変動しやすい

並行輸入品は、海外の店舗などから直接仕入れるため、円安や円高などの影響によって価格が変動しやすいリスクがあります。

正規輸入代理店はメーカーと価格を含めた契約を結び大量に輸入しているケースが多く、円安や物価高の影響を最小限に減らせますが、並行輸入ではこれらの影響を避けられません。

今まで利益が出ていた商品が、円安などで急に利益が出なくなるといった事態も考えられます

今後のショップ運営の見通しを立てるのが難しくなるため、並行輸入品の品目を増やしたり、並行輸入品以外の収益源を確保するなどして運営上のリスク対策を行いましょう。

日本の規格に合わない可能性がある

海外メーカーの商品のなかには、日本の規格に対応していないため、国内で未発売のものもあります。

とくに、電気製品などは規格が詳細まで決まっており、法律で国内で使用が禁止されているものもあります

並行輸入品にかかわる主な法律は、以下の通りです。

電波法トランシーバーやBluetooth機器など
薬機法化粧品や健康食品など
食品衛生法食品や調理器具など
電気用品安全法電気製品など
PL法(製造物責任法)輸入の場合はメーカーではなく輸入者が責任を負う

国内の規格にあわない商品を輸入したり販売することは法律で処罰される可能性があるため、入念に調査したうえで取り扱いましょう。

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Amazonで並行輸入品を扱う際の4つの注意点

Amazonで並行輸入品を扱う際は、以下4つの点に気をつけましょう。

  • Amazonのルールに違反した場合はアカウントが停止されるリスクがある
  • クレームが発生しやすく、アカウントの評価が下がる可能性がある
  • 出品制限があるカテゴリーがある
  • 商品名に自動で[並行輸入品]と記載される

それぞれ詳細を解説します。

Amazonのルールに違反した場合はアカウントが停止されるリスクがある

Amazonで並行輸入品を出品する場合は、正規輸入品よりも厳しいルールに従って出品しなければいけません。ルールに違反してしまった場合は、最悪のケースではアカウントが停止される可能性があります。

並行輸入品であるにもかかわらず、並行輸入品として出品しなかった場合には商品ページが削除されたり、Amazonによって悪質であると判断された場合はアカウントが停止されます

アカウントが停止されてしまった場合は、売上金はすべて没収され、必要な措置を取るまで販売の継続ができません。

また、何度もルール違反でアカウントが停止される状況が続けば、アカウントが閉鎖される可能性もあります。

アカウントが閉鎖されてしまった場合は、そのアカウントで再び販売できなくなるため気をつけましょう。

並行輸入品を扱う際は、並行輸入品のみに適用されるルールなどもあり、通常の出品とは異なるため、必ずAmazonの規約を確認しましょう。

クレームが発生しやすく、アカウントの評価が下がる可能性がある

並行輸入品は販売ルートの違いから、不良品が混入する可能性が高く、ユーザーとのトラブルが生じやすい点に注意が必要です。

品質が悪いことや偽物であることが原因のクレームもあれば、外箱などや取扱説明書の言語などの正規輸入品との仕様の違いが原因のクレームもあります

これらのクレームにより、ユーザーからのレビューの評価が下がってしまうでしょう。

アカウントの評価が下がれば、自社商品のAmazon内でのSEOに悪影響をもたらしたり、カートボックスの獲得で不利になったりするため、評価を下げないように気をつけなければいけません。

とくに、アフターサービスを受けられないことから生じるトラブルが多く、自社独自のアフターサービスを用意するなどの誠実な対応を行い、ユーザーからの評価を損ねないようにしましょう。

出品制限があるカテゴリーがある

Amazonには、並行輸入品の出品に制限があるカテゴリーや、そもそも出品ができないカテゴリーが存在します。

並行輸入品に制限があるカテゴリーは、以下の通りです。

ビューティ一部の並行輸入品の出品、または個人輸入代行およびそれに類似する形態による出品は禁止しています。
ベビー&マタニティ一部に並行輸入品を使用している出品商品では、事前審査が必要となります。
スポーツ&アウトドア一部の並行輸入品の出品、または個人輸入代行およびそれに類似する形態による出品は禁止しています。
服&ファッション小物一部の並行輸入品の出品、または個人輸入代行およびそれに類似する形態による出品は禁止しています。
腕時計一部の並行輸入品の出品、または個人輸入代行およびそれに類似する形態による出品は禁止しています。
ジュエリー一部の並行輸入品の出品、または個人輸入代行およびそれに類似する形態による出品は禁止しています。
シューズ&バッグ並行輸入品の出品、または個人輸入代行およびそれに類似する形態による出品は禁止しています。
エレクトロニクス、カメラ、ホーム、ホームアプライアンス、パソコン・周辺機器エレクトロニクスの出品の際には、エレクトロニクス等の並行輸入品の関連法規と出品時のチェックポイントのご案内をご覧ください。
ホーム家庭用圧力なべ、および圧力がまなどの出品の際には、並行輸入品(非家電製品)の関連法規と出品時のチェックポイントをご覧ください。
ホームアプライアンス浄水器関連商品を出品する際には、並行輸入品(非家電製品)の関連法規と出品時のチェックポイントをご覧ください。
引用:並行輸入品|Amazonセラーセントラル

出品制限がかかっているカテゴリーでは、並行輸入品の取り扱いが禁止されているブランドがリスト化されているため、必ずリストと照らし合わせてから出品を行いましょう。

また、正規輸入品を販売する際も、あらかじめ国内正規輸入代理店からの仕入れ伝票のコピーを提出しなければいけない場合があるため、確認を忘れないようにしましょう。

商品名に自動で[並行輸入品]と記載される

Amazonで並行輸入品を出品する場合は、自動で商品名の末尾に[並行輸入品]の表記が付け加えられます。この表記を消すことができません。

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Amazonで並行輸入品を扱う際にアカウント停止や低評価を避ける3つの対策

Amazonで並行輸入品を扱う際に、アカウント停止やユーザーからの低評価などのリスクを避けるためのポイントは、以下の3つです。

  • 必ず本物を出品する
  • 並行輸入品であることを明記する
  • 保証や言語などの注意事項を商品説明に記載する

それぞれ詳しく解説します。

必ず本物を出品する

Amazonで並行輸入品を出品する場合は、必ず本物を出品しましょう。

偽物を出品してしまうと、ユーザーから低評価のレビューをつけられてしまうだけではなく、最悪の場合アカウントの停止につながってしまいます。

並行輸入品を仕入れる際は、必ず信頼できる店舗で仕入れ、明らかに値段が安すぎるなどの点を見つけた場合は仕入れないようにしましょう

また、並行輸入品が届いたときは入念に検品することを忘れないでください。

商品が偽物かどうか、不具合がないか、外箱にキズがないかといった細かい点まで確認し、問題がない商品のみを出品し、ユーザーとのトラブルが発生すると予想されるコンディションの商品の販売は控えましょう。

並行輸入品であることを明記する

Amazonで並行輸入品を出品する際は、必ず並行輸入品であることを明記しましょう。

並行輸入品である場合は、Amazonによって自動的に末尾に[並行輸入品]という表記がされますが、検索結果画面では、商品名が長いために末尾の[並行輸入品]の表記が省略されて見えなくなるケースがあります。

並行輸入品と認識していないユーザーとのトラブルに発展しやすいため、商品名だけではなく、商品説明にもしっかりと並行輸入品であることを記載しましょう

保証や言語などの注意事項を商品説明に記載する

並行輸入品を出品する場合は、保証の内容や取扱説明書の言語などの注意事項を商品説明に必ず記載しましょう。

ユーザーのなかには、並行輸入品と記載されていても、その商品を購入する際のリスクを正しく認識できていないユーザーもいます。

そのようなユーザーにも伝わるように、以下の点について必ず網羅して記載するよう心がけましょう。

  • メーカー公式のアフターサービスは受けられないこと
  • 保証や交換が用意できる場合は、それがショップ独自の対応であり、公式の対応ではないこと
  • 取扱説明書の言語と内容
  • 国内の規格に適しているか
  • 外箱などの仕様が正規輸入品と異なるか
  • キズなどの状態
  • 付属品の有無

ユーザーが購入したときに、「予想していた商品と違う」といった事態が起こらないよう、できるだけ詳細にわかりやすく記載しましょう。

さらに、ユーザーが実際の商品の使用時の感覚をイメージしやすい商品説明にすることで、ユーザーの満足度を高め、ユーザーからの高評価のレビューにつながります

ユーザーに商品の状態がよく伝わる商品ページのつくり方は、こちらの記事を参考にしてください。

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Amazonで並行輸入品を取り扱うリスクを正しく理解しよう

Amazonで並行輸入品を出品する場合は、通常の正規品の出品とは異なるリスクが発生します。

通常の出品よりも規制が厳しく難解なため、ショップ運営をはじめたばかりの方などにはおすすめできません。

しかし、他社との商品の差別化が図れるなど魅力的な点が多いのも事実です。並行輸入品を取り扱う場合は、Amazon内の出品規制やルールはもちろん、国内の法律などを入念に調査して、知識が十分な状態で扱いましょう。

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