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オウンドメディアのマネタイズ成功事例10選!運用目的の明確化がカギ

近年、会社の規模に関わらず「オウンドメディア」を運営する企業が増えてきています。

自社の顧客獲得や他社への送客によるマネタイズなど、大きな成果が期待できるオウンドメディアですが、思ったような成果が出せずに運営に悩んでいる企業があるのも現実です。

そこで今回は、オウンドメディアの特徴や運用目的、マネタイズ方法などを解説します。成功事例も厳選して10例ご紹介していますので、これからオウンドメディアの構築を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

オウンドメディアとは何か?

オウンドメディアとは何か?

オウンドメディア(Owned Media)の意味は、直訳すると「所有メディア(媒体)」となり、厳密には「企業や個人が所有するWebサイト、ブログ、SNSアカウント、紙媒体のパンフレットなどのあらゆるメディアのこと」を表します。

しかし、一般的には、企業がユーザーや消費者に向けて発信する「Webサイト」のことをオウンドメディアと呼ぶことが多いようです。

オウンドメディアの本質的な役割は、事業の課題解決です。

「自社の商品やサービスを多くの人に知ってもらいたい」
「求人にたくさんのエントリーが欲しい/採用のミスマッチを減らしたい」
「お問い合わせや無料相談でリードを獲得したい」

といった悩みを解決するための手段の一つとして、活用されています。

オウンドメディアの運用目的

それでは、オウンドメディアの運用の目的を確認していきましょう。

運用の目的は、企業によって異なります。また、目的は一つではなく複数の場合もあります。

主なものを以下にピックアップしました。

  • 商品やサービス/企業の認知度向上・ブランディング
  • リードの獲得(見込み顧客の獲得)
  • 商品の販売
  • サービス利用者の増加
  • 採用強化/社内向けブランディング

オウンドメディアを運用する際は、事前に目的を明確にしておくことが重要です。目的が複数ある場合は、どれを優先するのか優先順位を決めておかなければいけません。

目的達成のためには長期的な視野が必要

オウンドメディアには、短期的な効果が現れにくいという特徴があります。そのため、立ち上げ後すぐに結果を求めず、常に分析と改善を行うことが必要です

この特徴を理解せずに運用を始めると、成果が見られる前に「結果が出なかった」と間違った判断をしてしまうこともあります。

成功するためには、目的を明確にし、地道な分析と改善を繰り返すことが大切だということを、担当者や関係者間で共有しておきましょう。

メディアを利用したマネタイズについて

オウンドメディアの最終的な目標は「企業の利益の向上」です。

そのためには、運営しているメディアに合った適切なマネタイズ方法を選択して実践しなければいけません

マネタイズの方法は、大きく以下の2つに大別できます。

  • 自社商品や自社サービスの顧客を獲得し売上につなげる
  • 広告収入を得る

自社商品や自社サービスの顧客を獲得し売上につなげる

自社の顧客を獲得し、購入単価の高い顧客へと教育するための入り口として、オウンドメディアは最適です。

具体的には、以下の方法でマネタイズへとつなげます。

  • 商品やサービス/企業の認知度を高めて指名検索を増やす

→認知度を高めることで、サイト名、商品名、サービス名、会社名などの指名検索を増やす(購買意欲の高い顧客からの検索を増やす)ことが可能です。

  • リード獲得後の顧客教育で顧客単価を上げる

→メールマガジンや会員登録を促し、登録した人を購買意欲の高い顧客へと教育します。オウンドメディアで獲得した潜在顧客を、確実な顧客へと変える効果も期待できます。

  • お問い合わせや無料相談からの問い合わせを増やす

→問い合わせや無料相談などの窓口を設け、潜在顧客と直接のコミュニケーションを取ることで、顧客を獲得します。

広告収入を得る

多くの訪問者を集めるオウンドメディアが構築できれば、広告を掲載することで新たな収益の柱を構築できます

具体的な方法は、以下の通り。

  • Googleアドセンスなどのクリック型の広告

→サイト訪問者が広告をクリックするだけで収益が発生するタイプの広告です。広告を掲載する場所を指定すると、コンテンツや訪問者の趣向に合った広告が自動的に配信されるため、広告の選別や張り替えをする必要がありません。

  • 成果報酬型広告(アフィリエイト広告)

→クリックするだけではなく、サイト訪問者が飛び先のLPで商品やサービスを申し込んだ場合に報酬が発生するタイプの広告です。メディアとの親和性が高いなど、広告を厳選して掲載する必要がありますが、クリック型広告に比べて高額な報酬が見込めます。

  • 固定広告

→メディア内の特定のスペースにバナー広告掲載欄を設け、広告掲載料を得るタイプの広告です。クリック数や成果状況に左右されないため、固定収入が計算できるというメリットがあります。

メディアに合ったマネタイズを選択することが大切

上記でご紹介したように、オウンドメディアには様々なマネタイズ方法がありますが、成功の秘訣は運営メディアに合った方法を選択するということです。

運営メディアに適さないマネタイズ方法を選択してしまうと、マネタイズに失敗するだけでなく、メディアや企業自体の信頼を落とす可能性もあります。

また、最初からマネタイズだけを目的とするメディアもありますが、結果に時間を要するオウンドメディアは不向きです。

オウンドメディアのマネタイズは、目的に合った運用を行い、分析と改善を続けた結果としての利益であることを念頭に置いて、じっくりと戦略を練ることが重要となります。

オウンドメディアの成功事例を紹介!

オウンドメディアの成功事例を紹介!

それでは、ここからは運用に成功しているオウンドメディアをご紹介していきます。いずれもお手本にできるメディアですので、ぜひ参考にしてください。

メディア名/運営会社運用目的
北欧、暮らしの道具店 ㈱クラシコム商品の販売、ブランディング
LISKUL ソウルドアウト㈱リードの獲得(見込み顧客の獲得)
ボーグル ㈱ベネフィット・ワンリードの獲得(見込み顧客の獲得)
Red Bull レッドブル・ジャパン㈱ブランディング
mercan(メルカン)㈱メルカリ採用強化/社内向けブランディング
Watashi+㈱資生堂商品の販売、リードの獲得(見込み顧客の獲得)
サイボウズ式 サイボウズ㈱商品やサービス/企業の認知度向上・ブランディング
ferret ㈱ベーシックリードの獲得(見込み顧客の獲得)
留学タイムズ ㈱国際教育交流センターサービス利用者の増加、リードの獲得(見込み顧客の獲得)
NURO 光 ソニーネットワークコミュニケーションズ㈱サービス利用者の増加

北欧、暮らしの道具店(運営会社:株式会社クラシコム)

北欧、暮らしの道具店(運営会社:株式会社クラシコム)
・出典:北欧、暮らしの道具店

「北欧、暮らしの道具店」は、EC・メディア事業などを手がける㈱クラシコムが運営しています。

北欧雑貨や北欧食器などの商品の販売以外に、暮らしにまつわる様々なテーマの特集、バイヤーや店長によるコラム(新商品情報・社食日記・暮らしや仕事の話し)を発信するなど、ECサイトとオウンドメディアが融合した形式を採用。

商品販売では、実際の使用例の画像を豊富に掲載し、商品を使用するにあたって気になるポイントもさりげなく、洩れなく紹介することで、ユーザーを商品購入に導いています

目的商品の販売、ブランディング

⇒「北欧、暮らしの道具店」のサイトを確認する

LISKUL(運営会社:ソウルドアウト株式会社)

LISKUL(運営会社:ソウルドアウト株式会社)
・出典:LISKUL

「LISKUL」は、日本全国の中小・ベンチャー企業の支援を行っているソウルドアウト㈱が運営しています。

メディア上でWebマーケティングのノウハウを惜しみなく公開することで「ノウハウを豊富に保有している会社」というイメージが定着され、お問い合わせからのリードの獲得につながっています

当初、月間3件だったお問い合わせ数は、200件まで増加。重要な役割をはたすメディアに成長しています。

目的リードの獲得(見込み顧客の獲得)

⇒「LISKUL」のサイトを確認する

ボーグル(運営会社:株式会社ベネフィット・ワン)

ボーグル(運営会社:株式会社ベネフィット・ワン)
・出典:ボーグル

「ボーグル」は、企業への福利厚生の導入や代行をサポートする㈱ベネフィット・ワンが運営しています。

企業の人事担当者を対象としたコンテンツを配信し、働き方改革の成功事例や、福利厚生の導入事例などを提供することで、福利厚生サービスの導入企業の獲得に成功しています

目的リードの獲得(見込み顧客の獲得)

⇒「ボーグル」のサイトを確認する

Red Bull(運営会社:レッドブル・ジャパン株式会社)

Red Bull(運営会社:レッドブル・ジャパン株式会社)
・出典:Red Bull

「Red Bull」は、エナジードリンクを販売するレッドブル・ジャパン㈱が運営しています。

エナジードリンクのRed Bullがターゲットにしているのは、アスリートや忙しい日々を送るプロフェッショナル、アクティブな学生たちです。

そこで「Red Bull」では、様々なジャンルで活躍するトップアスリートやプロフェッショナルの紹介など、ターゲットに響く記事を発信。コンテンツの質の高さにもこだわりが感じられます。

「Red Bull」が他のメディアと異なるのは、発信するこれらの記事で、自社製品については一切触れていないことです。

しかし「Red Bull」の名前は多くのターゲットに認知され、商品の購入数の増加につながっています。

目的ブランディング

⇒「Red Bull」のサイトを確認する

mercan/メルカン(運営会社:株式会社メルカリ)

mercan/メルカン(運営会社:株式会社メルカリ)
・出典:mercan

mercan(メルカン)は、フリマアプリで有名な㈱メルカリが、同社に適した人材を採用し、採用の際のミスマッチを減らすことを目的に運営しているオウンドメディアです。

メルカリの社内イベントや勉強会、メルカリで活躍する社員などを社外へ発信することで、求職者自身が「自分がメルカリに合うのか」「必要とされている人材なのか」を判断する材料になっています。

目的採用強化/社内向けブランディング

⇒「mercan/ メルカン」のサイトを確認する

Watashi+(運営会社:株式会社 資生堂)

Watashi+(運営会社:株式会社 資生堂)
・出典:Watashi+

「Watashi+」は、㈱資生堂が「化粧品や美容についての質問・悩みに、さまざまな方法で答える」というコンセプトのもと運営しているオウンドメディアです。

スキンケアやメイク方法の動画や、質問に答えるだけで自分の肌の状態や最適なスキンヘア方法を知ることができるコンテンツなど、美容に関する豊富な情報を提供
オンラインショップですぐに商品を購入することもできます。

また、すぐに商品を購入しない人でも会員登録すればメールマガジンが配信されるなど、見込み客の獲得としても活用されています。

目的商品の販売、リードの獲得(見込み顧客の獲得)

⇒「Watashi+」のサイトを確認する

サイボウズ式(運営会社:サイボウズ株式会社)

サイボウズ式(運営会社:サイボウズ株式会社)
・出典:サイボウズ式

「サイボウズ式」は、中小向けグループウェア「サイボウズoffice」シリーズなどを手掛けるサイボウズ㈱が運営するオウンドメディアです。

「新しい価値を生み出すチームのメディア」をコンセプトに、会社や組織のあり方、多様な働き方や生き方、家族と仕事などについて発信しています。

多くの人が共感し、ときにはSNSで話題になるようなコンテンツを発信することで「サイボウズ」の認知を獲得し、うまく運営されているオウンドメディアとして他のWebサイトなどでも紹介されています。

目的商品やサービス/企業の認知度向上・ブランディング

⇒「サイボウズ式」のサイトを確認する

ferret(運営会社:株式会社ベーシック)

ferret(運営会社:株式会社ベーシック)
・出典:ferret

「ferret」は、webマーケティングサービスを展開する㈱ベーシックが運営するBtoB向けのオウンドメディアです。

「マーケターのよりどころ」をコンセプトに、マーケターに必要な知識やノウハウを発信。実務に役立つ資料のダウンロードができる会員登録やお問い合わせにより、企業のマーケターからのリードを獲得しています。

メディア内にはアドセンス広告も見られ、広告による収益化も実現しています。

目的リードの獲得(見込み顧客の獲得)

⇒「ferret」のサイトを確認する

留学タイムズ(運営会社:株式会社国際教育交流センター)

留学タイムズ(運営会社:株式会社国際教育交流センター)
・出典:留学タイムズ

「留学タイムズ」は、㈱国際教育交流センターが運営するオウンドメディアです。

「海外で見つかる、新しい自分」をテーマに、海外留学をしたい人やグローバルに活躍していきたい人に向けて、海外留学に役立つ情報を発信。

また、留学のプロへの無料個別相談でリードを獲得し、サービス利用者の増加につなげています。

約6カ月でWeb経由の問い合わせ数を500件/月以上まで増加させ、赤字続きだった同社の黒字化を実現するなど、重要な役割をはたすメディアに成長しています。

目的サービス利用者の増加、リードの獲得(見込み顧客の獲得)

⇒「留学タイムズ」のサイトを確認する

NURO 光(運営会社:ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)

NURO 光(運営会社:ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)
・出典:NURO 光

NURO 光のオウンドメディアは、単独ドメインではなくNUROの公式Wwbサイトのサブディレクトリに展開しています。

主に、NURO 光や光回線に関する情報を発信することで、NURO 光のサービス利用者増加につなげています

通常、オウンドメディアは企業のWebサイトとは別で展開していきますが、サブディレクトリで展開するスタイルでも効果が得られる一例として注目されています。

目的サービス利用者の増加

⇒「NURO 光」のサイトを確認する

まとめ

まとめ

オウンドメディアの運用に成功するためには、まずは目的を明確にし、適切なマネタイズ方法を選択することが重要です。

そして、運用開始後は結果をすぐに求めず、地道な分析と改善を繰り返しましょう。

担当者や関係者間で、上記のことを共有しておくことも忘れないでくださいね。

この記事でご紹介したオウンドメディアの成功事例10選

メディア名/運営会社運用目的
北欧、暮らしの道具店㈱クラシコム商品の販売、ブランディング
LISKUL ソウルドアウト㈱リードの獲得(見込み顧客の獲得)
ボーグル ㈱ベネフィット・ワンリードの獲得(見込み顧客の獲得)
Red Bull レッドブル・ジャパン㈱ブランディング
Mercan(メルカン)㈱メルカリ採用強化/社内向けブランディング
Watashi+㈱資生堂商品の販売、リードの獲得(見込み顧客の獲得)
サイボウズ式 サイボウズ㈱商品やサービス/企業の認知度向上・ブランディング
ferret ㈱ベーシックリードの獲得(見込み顧客の獲得)
留学タイムズ ㈱国際教育交流センターサービス利用者の増加、リードの獲得(見込み顧客の獲得)
NURO 光 ソニーネットワークコミュニケーションズ㈱サービス利用者の増加

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