Amazon予約注文は新発売の商品の注文受付の開始を早め、事前注文を受けつけることで販売機会を増やせるサービスです。季節によって需要が高まる商品やトレンド商品の販売はもちろん、在庫切れ対策にも効果を発揮します。本記事では、Amazon予約注文の設定方法やメリット、注意点などを詳しく解説します。
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Amazon予約注文とは
Amazon予約注文とは、現在在庫がない商品でも事前注文による販売が可能になるサービスです。
Amazon予約注文を活用することで、発売日が未定の商品や、季節やイベントごとに発売される商品、在庫切れの商品の事前注文を受けつけられるため、販売機会の損失を防ぐことができます。
発売前に新商品の需要を予測したり、在庫切れを未然に防いだりできるので、状況にあわせて予約注文を効果的に活用しましょう。
Amazon予約注文を設定できる条件
Amazon予約注文を利用できる条件は、以下の通りです。
- 出品者出荷の商品
- 出品時から最低3日以上先で、365日以内の発売日が設定された商品
Amazon予約注文は出品者出荷の商品のみが対象となります。FBAによる出荷や、マケプレで出品する場合は、Amazon予約注文を設定できません。
とくに、マケプレは、出品者出荷でありながらAmazon予約注文が設定できないため、注意が必要です。
また、商品の発売が出品時から最低でも3日以上、365日以内に発売される商品が対象となるため、すぐに販売したい商品は設定できません。
ただし、商品がおもちゃ&ホビーカテゴリーの場合のみ、他のカテゴリーよりも長い730日以内の発売日が設定可能です。
Amazon予約注文の5つのメリット
Amazon予約注文のメリットは、以下の5つです。
- 販売計画の見通しや売上予測が立てやすい
- 季節やイベントで需要が高まる商品の販売機会を増やせる
- 競合他社より早く販売できる
- 在庫切れでも販売を継続できる
- 販売の継続はSEO対策にもつながる
それぞれ詳しく解説します。
販売計画の見通しや売上予測が立てやすい
Amazon予約注文を設定することで、ユーザーからの事前注文を受けつけられ、在庫を仕入れる前に注文数を把握できます。
仕入れや生産を行う前に必要な在庫数が実際にわかるため、在庫数によって左右されがちな仕入れや生産などの計画が立てやすくなります。
また、注文数とほぼ同数の在庫を用意すればよいため、売れ残りのリスクを最小限に抑えられる点もメリットです。
さらに、必要な在庫数の把握ができることで、在庫の保管に必要なスペースや配送料も前もって予測できるため、販売に必要なコストを事前に把握できます。
季節やイベントで需要が高まる商品の販売機会を増やせる
季節で売上が大きく異なるような商品や、イベントに応じて需要が高まる商品は、Amazon予約注文を活用することで、商品の販売機会の増やしやすくなります。
たとえば、ファッション関連の商品やレジャーで使うアイテムなどは、シーズンに入る前に購入されるケースが多く、Amazon予約注文を活用しない場合は販売が不利になる可能性があります。
販売期間を季節やイベントの前から長く設定できるため、販売機会の拡大を促し、売上の増加につながります。
また、流行の商品で、新商品が発売される予定の商品もAmazon予約注文と相性がよいため、積極的に活用しましょう。
競合他社より早く販売できる
Amazon予約注文を設定していない競合他社よりも、商品を早く販売できるメリットがあります。
たとえば、毎年新シリーズが発売されるおもちゃは、クリスマス商戦などにあわせて販売されることがほとんどです。
このような商品を早めに予約してもらうことで、ユーザーを囲い込めます。
実際の店舗などもシーズンが変わる直前や、年末商戦の1か月前などから広告を打つなどのマーケティングに取り組んでいるため、Amazon以外の競合他社を意識した販売戦略が可能です。
在庫切れでも販売を継続できる
Amazon予約注文を設定すると、在庫切れの際も販売を継続できます。
基本的にAmazonでは、在庫切れが発生すると在庫が再入荷されるまで、販売が一時的に停止されてしまいます。
Amazonで販売が一時停止した場合は、販売できないだけではなく、広告もストップしてしまうため、集客全体への影響に注意が必要です。
さらに、在庫切れの回数が多い場合は、Amazonからネガティブな評価を受けてしまい、カートボックスの獲得が不利になるなどのペナルティを課される可能性も大きくなるため、在庫切れを避ける必要があります。
販売機会の損失は、Amazonでの売上低下に直結するため、販売を継続できるAmazon予約注文を活用しましょう。
在庫切れの詳細なリスクについては、こちらの記事を参考にしてください。
販売の継続はSEO対策にもつながる
Amazon予約注文で商品の販売を継続することは、Amazon内でのSEO対策につながります。
Amazonでは、商品の販売実績や評価などにもとづいて商品検索のアルゴリズムが運用されており、アルゴリズムからの評価が自社の商品ページが検索結果の上位に表示されるかを左右します。
Amazonのアルゴリズムから評価を得るために、レビューの評価を上げるといった対策がありますが、そもそも販売数が増えなければ高評価のレビューも増えないため、根本的な対策として販売数を増やす必要があります。
販売数を増加させるには、販売機会の損失を最小限に抑え、なるべく販売する期間を長くすることが重要になるため、販売の継続が容易になるAmazon予約注文の設定を検討しましょう。
AmazonでのSEO対策の詳細は、こちらの記事を参考にしてください。
Amazon予約注文の4つの注意点・デメリット
Amazon予約注文を活用する際に、注意すべき点は以下の4つです。
- 購入をキャンセルされる可能性がある
- 書籍は予約注文に対応していない
- リードタイムを設定しないと出荷遅延が起きやすい
- 在庫管理を徹底する必要がある
詳しく解説します。
購入をキャンセルされる可能性がある
Amazon予約注文で注文を受けつけた商品は、実際に販売するまで時間差があるため、販売するまでにユーザーから購入をキャンセルされてしまう可能性があります。
購入がキャンセルされてしまう理由は、ユーザーの都合がほとんどですが、「予約してから実際に販売されるまでの間に、ほかにもっとよい商品が出た」といった理由が原因になることもあります。
商品が購入キャンセルの原因の場合は、予約注文を設定する商品選定を慎重に行うといった対策で減らせます。ユーザーがどのような商品を求めているのか、しっかりと市場を調査してニーズを汲み取ることを忘れないようにしましょう。
また、商品のページは随時変更可能なため、ユーザーが発売日までに欲しい情報をできる限りアップデートし続けるなどの対応も行いましょう。
書籍は予約注文に対応していない
書籍カテゴリに含まれる商品は、Amazon予約注文の設定ができないため注意が必要です。
書籍カテゴリは、Amazon広告などでも例外として扱われることが多いため、Amazonで書籍商品を扱う場合は気をつけましょう。
リードタイムを設定しないと出荷遅延が起きやすい
リードタイムとは、注文から納品までにかかる時間のことです。リードタイムを設定しない場合は、2営業日以内での発送が必要になります。
ほかの対応に時間を取られ、2営業日以内の出荷対応が難しくなってしまうケースがあるため、2営業日以内の発送を避け、リードタイムを必ず設定しましょう。
出荷遅延が発生すると、Amazonから悪い評価を受けてしまい、SEOで不利になるどころか、最悪の場合アカウント停止の可能性もあります。
Amazon予約注文を活用するしないにかかわらず、受注対応は迅速に行いましょう。
在庫管理を徹底する必要がある
Amazon予約注文では商品を出荷するまで、出品者が在庫を保管する必要があります。
一般的に、Amazon予約注文の場合は大量の在庫を同時に扱うため、在庫管理のためのスペースが大きくなる傾向にあります。
在庫管理に問題があると、出荷作業の効率低下や誤配送だけではなく、商品やサービスの品質低下につながり、出品者の評価も下がるリスクがあります。
注文数を把握した時点で在庫のスペースを割り出すなど、在庫管理の徹底を心がけましょう。
Amazon予約注文の設定のやり方|3ステップ
Amazon予約注文を設定する方法は、以下の3ステップです。
- 「全在庫の管理」から「商品の編集」を選択
- 予約注文の公開日と販売開始日を入力
- 在庫数と出荷作業日数を入力
各ステップごとに詳細を解説します。
1.「全在庫の管理」から「商品の編集」を選択
最初に、セラーセントラルの在庫タブの中にある「全在庫の管理」を選び、予約注文を受け付ける商品の「商品の編集」を選択します。
2.予約注文の公開日と販売開始日を入力
次に、予約注文の公開日と商品の販売開始日を入力します。
Amazon予約注文では、販売開始日は出荷予定日と同じ意味を持ちます。
販売開始日は、商品のメーカーが発売日を定めている場合でも、各出品者が入力する必要があります。メーカーの発売日と異なっていてもAmazonは確認しないため、しっかりと事前に調べておきましょう。
販売開始日を設定しなかった場合は、商品の出荷遅延となり出荷遅延通知が届きます。出荷遅延が発生してしまうとアカウントの評価が下がるため、忘れずに設定しましょう。
なお、販売開始日は後から変更が可能です。
3.在庫数と出荷作業日数を入力
最後に、在庫数と出荷作業日数(リードタイム)を入力します。
出荷作業日数(リードタイム)とは、「注文の商品を配送業者に渡すまでにかかる日数」です。
リードタイムを適切に設定できていないと、リードタイム以内に商品を出荷できず、出荷遅延が発生してしまいます。
出荷遅延はアカウントの評価に大きく影響し、最悪の場合は出品停止などの措置を取られる場合もあるため、可能な限り出荷遅延を発生させないよう意識しましょう。
ただし、リードタイムに余裕を持たせるために長く設定しすぎると、お届け予定日が遅くなってしまうため、リードタイムが短い競合他社にカートボックスを取られてしまう可能性もあります。
リードタイムは、どのくらいが適切かしっかりと見積もったうえで、どうすれば短くできるのか、常に検討と対策を重ねましょう。
Amazon予約注文のその他の対応方法
Amazon予約注文を活用していくなかで、柔軟な対応が求められることがあります。
- 予約注文詳細を確認する場合
- 発売日を変更する場合
それぞれ詳しく解説します。
予約注文詳細を確認する場合
予約注文の詳細を確認する場合は、セラーセントラルの「注文」タブを選択し、「注文管理」の中にある「予約注文」を選んで、注文番号から「注文の詳細」を開きます。
出荷予定日や注文数などの情報を確認できます。注文状況を把握したい場合などは随時確認しましょう。
発売日を変更する場合
発売日に変更が生じた場合は、必ず変更した発売日を反映しましょう。
セラーセントラルの「在庫管理」タブを選択し、「詳細の編集」を開いて「出品情報」を選択します。「予約商品の販売開始日」の発売日を変更後の発売日に変更し、更新して完了です。
また、すでに予約注文を受注している場合は、購入者への通知も必要になります。
セラーセントラルの「注文」タブを選択し、「注文管理」の中にある「予約注文」を選び、注文番号を選択します。次に、「注文の詳細」を開いて、発売日を更新したいASINにチェックを入れます。
新しい発売日に正しい日付を入力し、「発売日を更新する」をクリックすると、自動で新しいお届け予定日が購入者にメールで通知されます。
発売日を変更する際の注意点
発売日を変更する際の注意点として、すでに注文が確定してしまった場合は変更ができません。
すでに注文が確定した商品の発売日を変更する場合は、注文をキャンセルすることになります。在庫を確保できなかった場合も、同じく注文をキャンセルしなければなりません。
出荷前キャンセルや出荷遅延は、アカウントの健全性評価のひとつです。アカウントの健全性評価が下がってしまった場合は、そのアカウントで出品ができなくなってしまう可能性もあるため、できる限り避けましょう。
発売日を変更できない事態を防ぐためにも、注文確定日の計算方法を知っておきましょう。
注文確定日については以下の計算式から求められます。
注文確定日を計算する際は、祝日・土日を含めません。
Amazon予約注文と商品の入荷予定日との違い
Amazonには、「Amazon予約注文」と「商品の入荷予定日」の2つの注文の仕組みがあります。
対象商品 | 設定期間 | |
---|---|---|
Amazon予約注文 | 新発売の商品を発売前に予約注文を受けつけられる | 出品時から最低3日以上先で、365日以内で設定可能(ただし、おもちゃ&ホビーカテゴリーは730日以内) |
商品の入荷予定日 | すでに発売されている商品が在庫切れになった際に、再入荷するまでの期間中も注文を受け付つけられる | 30日以内に再入荷する場合に設定可能 |
どちらも、対象となる商品と設定できる期間が異なるため注意しましょう。
対象に含まれない商品を設定した場合は、ペナルティが発生するため、必ず入念に確認を行いましょう。
Amazon予約注文を活用して売上予測に基づいた運営戦略を立てよう
Amazon予約注文は、新商品の発売前から長期間に渡ってユーザーの事前注文を受けつけられるシステムです。
Amazon予約注文を積極的に活用して、売上予測を正確に行い、リスクを最小限に減らしたショップ運営を行いましょう。
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