Amazonのカートボックスを獲得することで、商品がユーザーの目に留まりやすくなったり、購入の利便性が向上したりするため、売上の向上につながります。本記事では、Amazonのカートボックスについて解説するとともに、獲得のメリットや方法を解説します。
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Amazonのカートボックスとは
Amazonのカートボックスとは、商品ページに掲載されている「カートに入れる」ボタンを含むエリアのことです。カートボックスに自社の商品を表示させることを「カートボックスを獲得する」と表現します。
カートボックスはユーザーの購入をサポートする機能で、ページの目立つ部分に表示されているのが特徴です。カートボックスには「カートに入れる」「今すぐ買う」ボタンが表示されているので、ユーザーは、カートボックスに表示されている商品を、ワンクリックでカートに入れたり購入したりできます。
楽天市場やYahoo!ショッピングなど、ほかのECサイトは店舗単位で構成されているのに対し、Amazonは商品を軸にサイトが構成されています。そのため、Amazonでは、同じ商品を出品している店舗が複数ある場合は、ひとつの商品ページにまとめられるのです。
また、商品ページの目立つ位置にカートボックスを表示できるのは、1人もしくは1社のみです。
Amazonのカートボックスを獲得する必要性
Amazonでカートボックスを獲得すべき理由は、以下の2つです。
- 商品が目立つところに表示される
- Amazonスポンサープロダクト広告が利用できる
それぞれについて詳しく解説します。
商品が目立つところに表示される
Amazonのカートボックスを獲得すれば、商品がもっとも目立つところに表示されるため、ユーザーにいち早く商品を見てもらえるというメリットがあります。
ほとんどのユーザーは商品を探す際、最初に表示されたページの商品の「カートに入れる」ボタンをクリックし、購入します。
ファーストビューに表示された商品ほど購入率が上がるため、Amazonのカートボックスを獲得し、商品が目立つところに表示されれば、売上アップにつながるのです。
Amazonスポンサープロダクト広告が利用可能になる
Amazonのカートボックスを獲得することで、Amazonスポンサープロダクト広告が利用できます。Amazonスポンサープロダクト広告とは、検索キーワードや商品カテゴリ、ブランドを指定して商品詳細ページや検索結果に表示する広告です。
スポンサープロダクト広告を設定すれば、検索結果上位をはじめとした広告枠に商品が表示されるため、ユーザーに商品を見てもらえる機会が増加するでしょう。
Amazonのカートボックスを獲得する3つの条件
Amazonのカートボックスを獲得するには、以下3つの条件をクリアする必要があります。
- 出品プランを大口出品に設定している
- パフォーマンス指標値を満たしている
- 一定の注文数・販売実績がある
それぞれの条件について、詳しく理解していきましょう。
出品プランを大口出品に設定している
Amazonのカートボックスを獲得するには、出品プランを大口出品に設定していることが必須条件です。小口出品では、カートボックスを獲得する権利は与えられていないので注意しましょう。
大口出品は小口出品に比べると料金設定が高くなってしまいますが、ショップの詳細な管理や一括出品が可能になるなど、メリットが多くあります。
大口出品設定をしていない方は、この機会に設定しておくとよいでしょう。
パフォーマンス指標値を満たしている
Amazonカートボックスを獲得するには、パフォーマンス指標値を満たす必要があります。対象となるのは、以下3つの指標値です。
- 注文不良率（ODR）
- 出荷遅延率
- キャンセル率
注文不良率（ODR）とは、指定された60日間の合計注文数に対する注文不良数を割合で表したものです。端的にいうとクレーム率のことで、「低評価率（低評価がついた割合）」「Amazonマーケットプレイス保証申請率（Amazonマーケットプレイス保証サービスが申請された割合）」「クレジットカードのチャージバック率（クレジットカードで払い戻しを申請された割合）」がチェックされます。
注文不良率が1％を超えると、カートボックスが獲得できないだけではなく、アカウント停止となる恐れもあるので気をつけましょう。
出荷遅延率とは、10日間もしくは30日間の注文のうち、出荷予定日よりも遅れて出荷通知が送信された割合です。出荷遅延率は4％以内にする必要があるとされています。
キャンセル率は指定された7日間の注文合計件数に対して出品者都合でキャンセルされた割合です。キャンセル率は2.5%以内に抑えることが推奨されています。
一定の注文数・販売実績がある
一定の注文数および販売数を満たしておくことも、カートボックス獲得に必要な条件のひとつです。
注文数や販売数の明確な基準は示されていません。とはいえ、Amazonから一定の評価を受けるためには、安定した販売実績を積み上げることがポイントです。
Amazonのカートボックス獲得情報を確認する2つの方法
Amazonのカートボックス獲得情報を確認するには以下の2通りの方法があります。
- 商品ページから確認する
- セラーセントラルから確認する
ここからはそれぞれの手順を紹介しましょう。
商品ページから確認する
出品している商品ページを開き、「販売元」表記をチェックします。そこに自社の名前が表示されていれば、カートボックスを獲得している状態です。
カートボックスが獲得できていない場合は、カートボックスの下にある「新品 (〇)件の出品」をクリックした先に、自社の商品が表示されます。
一点注意したいのは、カートボックスに選ばれる出品者は定期的に更新されるということです。商品ページから確認できる内容は、あくまでもチェックした時点でカートボックスが獲得できているかどうかであることを覚えておきましょう。
セラーセントラルから確認する
セラーセントラルからカートボックス獲得状況を確認する手順は、以下の通りです。
- セラーセントラルトップページから「レポート」を選択する
- 「ビジネスレポート」を選択する
- 「商品詳細ページ売上・トラフィック」を選択する
- 「おすすめ商品(ショッピングカートボックス)の割合」を確認する
「おすすめ商品(ショッピングカートボックス)の割合」が100％になっていれば、カートボックスが獲得できている状態になります。
Amazonのカートボックスを獲得する6つの具体策
Amazonのカートボックスを獲得するには、以下の6つの対策が効果的です。
- 販売価格を見直す
- 注文から発送までのリードタイムを短縮する
- ポイント付与サービスを実施する
- FBAを活用する
- 低評価レビューを削除する
- 在庫管理ツールを導入する
それぞれの対策について、詳しく解説していきます。
販売価格を見直す
Amazonのカートボックスを獲得する対策のひとつが、販売価格を下げることです。販売価格とは、「割引込みの商品価格 + 送料 – 付与ポイント相当額」のことを指します。ただし、クーポン付与ではカートボックスの獲得率はアップしないので注意してください。
Amazonは他社のECサイトと比較したときに「競争力のある価格」であることを重要視しています。そのため、新品の商品の中でも最安値のものがカートボックスを獲得しやすくなるのです。
カートボックスがなかなか獲得できない場合は、競合他社の価格をチェックして販売価格を見直してみましょう。
注文から発送までのリードタイムを短縮する
注文から発送までの日数を「リードタイム」といい、Amazonではリードタイムが短いほどカートボックスが獲得しやすい傾向にあります。受注後は可能な限りすばやく発送する、休暇中はリードタイムを変更するなどの対策をとるようにしましょう。
ポイント付与サービスを実施する
Amazonの販売価格を安く設定することで、カートボックスの獲得率も上がります。販売価格とは「商品価格－ポイント＋送料」なので、ポイント付与サービスを実施することで、販売価格の低下につながります。
また、ポイント獲得はユーザーにお得感を与えるため、リピート購入のきっかけにもなるでしょう。
FBAを活用する
FBAとは、「フルフィルメント by Amazon」の略で、注文を受けた商品の梱包および発送、決済をAmazonが代行するサービスのことです。
FBAを活用すれば商品の梱包・出荷や決済、返品管理をAmazonに任せられるようになるため、店舗のパフォーマンスがあがり、カートボックスを獲得しやすくなるでしょう。
また、返品対応などに関わるカスタマーサービスも受けられるようになります。
低評価レビューを削除する
出品者評価は、アカウントの健全性に大きな影響を与えます。そのため、★1、★2の低評価を削除することでアカウントの健全性が上がり、カートボックスを獲得しやすくなるでしょう。
ただし、低評価レビューを削除するには、評価管理から90日以内に行うなど、厳しい条件をクリアしなければいけません。もし規約違反とみなされれば、アカウント停止などの厳しい処分が下される恐れがあるので、慎重に対応しましょう。
在庫管理ツールを導入する
カートボックスを獲得するためには、在庫を十分に確保しておくことも重要です。在庫切れを起こさないよう、計画的に仕入れを行いましょう。
在庫管理に自信がない方や、ほかのECサイトの運営もおこなっていてこまめな管理が難しい場合は、在庫管理ツールを導入することをおすすめします。
Amazonのカートボックスが表示されない・取れないときの改善策
Amazonでカートボックスが表示されない、カートボックスがなかなか獲得できない場合は、以下の改善策を実施しましょう。
- 条件をクリアしているか確認する
- セラーセントラルで「価格の健全性」を確認する
それぞれの対応について解説します。
条件をクリアしているか確認する
まずは、Amazonカートボックス獲得のための条件を満たしているかを確認しましょう。カートボックス獲得の条件は、以下の3つです。
- 出品プランを大口出品に設定している
- パフォーマンス指標値を満たしている
- 一定の注文数・販売実績がある
これらを一つひとつ確認し、クリアしていない条件があれば改善しましょう。
セラーセントラルで「価格の健全性」を確認する
Amazonのカートボックスが表示されない場合、セラーセントラルの「価格の健全性」のアラートが出ている可能性があります。
価格の健全性の確認手順は以下のとおりです。
- セラーセントラルにログインし、メニューをクリックする
- 「パフォーマンス」を選択し、アカウント健全性をクリックする
もしアラートが出ているなら、アラートに従って価格調整を行いましょう。
Amazonのカートボックスを獲得して売上アップを目指そう
Amazonのカートボックスを獲得することで、ファーストビューとなるページに自社商品が表示されるため、ユーザーの目に留まりやすくなります。また、ワンクリックで商品をカートに入れたり購入できるようになったりするので、売上アップにもつながるでしょう。
ただし、カートボックスを獲得するためには、さまざまな条件をクリアする必要があります。また、カートボックス獲得率を向上するための対策も重要です。
本記事を参考に、一つひとつの条件や対策を確実にクリアして、カートボックス獲得を目指しましょう。
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転売対策や広告運用など各分野の精通したスペシャリストが在籍し、少数精鋭のプロが結集したチーム体制で、売上・利益アップやブランド価値の向上を実現します。
フル運用代行はもちろん、広告運用や転売対策など課題に対するピンポイントなご依頼も可能です。
ご依頼のご相談はもちろん、サービス内容や事例、費用など、気になることがございましたら、気軽にお問い合わせください。
